むかしむかし、若者が元旦に、彼の父親から家を追い出されました。若者は父親に初夢のことについて尋ねられたのですが、若者はそのことについて父親に話すつもりはありませんでした。それで彼の父親は怒り、この若者に対して家を去るように言いました。若者が山を一人で歩いていると、その時天狗に出会いました。彼はそこで天狗から不思議な蓑笠を受け取りました。それを身につけ、彼は 4,828 Km を飛ぶことができました。若者はそうして、鬼の洞窟の前に自分が居ることを知りました。彼はどうして彼がそこに居るのかを、鬼に話しました。
鬼は尋ねました。
「それで、おまえの初夢はどんな物だったのだ?。」
「申し訳ありません。私は貴方様にでさえも、お話しすることは出来ません、お鬼様。しかし、それは本当に良い夢でした。」
「そうか、それを聞いてわしは本当におまえの夢の内容を知りたくなった。もしおまえがおまえの夢のことについて話をしてくれたならおまえに、わしの生と死の魔法の針をやろう。これはどんな病気の者にも役に立つだろう、死人に対してさえも、命を再びもたらすであろう。さあ、おまえの夢を話してはくれまいか?。」
「それなら、お話ししましょう。しかしその前に、その針を拝見することはできますでしょうか、お願いできますか?。」
鬼は若者にその針を手渡しました。その時突然に、若者は言いました。
「私に 4,828 Km を飛び越えさせてくれっ!。」
次の瞬間、彼は見えなくなりました。
今、若者は東の長者の庭にいました。長者の家の部屋の中で、娘は重い病を患っていました。家の使用人たちは若者に、多くのお医者様が彼女の治療を試みたと言っていました。しかし、良くはなりませんでした。
若者は東の長者に言いました。
「私は長者様の御息女のお体を良くします。」
そうして、生と死の針を使いました。
その時突然に、娘の頬は桃色になりました。奇跡でした!。彼女は回復したことを感じました。
東の長者は大変に喜びました!。
「おまえは私の娘の命を救ってくれた。私の娘と、婚姻してくれ。お願いだ。」
そうして若者は東の長者の娘と、幸せの中結婚しました。
その国の反対側にて、西の長者にもまた、重病を患う娘がありました。彼は魔法の針をもつ若者の話を耳にしました。彼は若者のもとに来て言いました。
「私の娘も病なのだ。お主の魔法の針で娘を助けてくれることはできやしまいか?。」
それで若者は西の長者の家に出向き、その素晴らしい針に感謝をしました。その娘は回復しました。
西の長者は大変に喜びました!。長者は若者に、彼の娘とも結婚することをお願いしました。そうして若者は、月の前半は東の長者の息子として、後半には西の長者の息子として、過ごしました。
彼の初夢の中に若者は、彼が両方の長者の息子になるということを見たのでした。彼は裕福に幸せな暮らしを夢に見ました。そうして、それは叶ったのです!。