エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Spider Taxi」(2021 年 2 月 放送)

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Narration: 江戸時代において、ある場所から別の場所に向かうのに駕籠を利用する者も居た。駕籠は長い木の棒に接続されている小さな箱であった。利用者は箱の中に乗り、駕籠舁と呼ばれる二人の男が駕籠を運んだ。駕籠はタクシーのような物であった。駕籠舁は蜘蛛駕籠とも呼ばれる。何故なら、彼らは客のことを蜘蛛がその餌にするよう待っているからである。ある夏の暑い日、二人の駕籠舁が茶屋の前で客を待っていた。

Carrier 1: おい、男がきたぞ。彼に我々は駕籠を運ぶことを伝えよう。

Carrier 2: はい、頭。(男に向かって)どうも、お客様!。駕籠がお入り用ではないでしょうか。

Teahouse Owner: いや、いや。私はそれほど遠くに行くつもりではないのです。歩いて行けます。

C 2: しかし今日は歩くにはとても暑いですよ。私どもの駕籠はとても快適ですよ。

T O: 本当に近くなんですよ。だから駕籠は必要ありません。

C 2: いやいや、必要ありますよ!。中にどうぞ腰掛けてください。

N: 駕籠舁は男を駕籠の中に押し込んだ。

C 2: さて、あなたはどちらまで行きたいのでしょうか?。

T O: 私は自分の茶屋へ行くだけです。我々はその真前にいますよ!。

C 2: あらっ!。それは失礼しました。あなたが茶屋のご主人とは知りませんでした。

T O: ははっ!、構わないよ。今では分かったろう!。そして、どこか他の場所に行き私の他にお客を見つけるんだね!。私の店の前にあなた方は居て欲しくないな。

N: 駕籠舁は道を横切り移動した。彼らは客を待ったが、誰も来ない。そうして彼らは駕籠を離れ、煙草を吸いに行った。彼らが帰って来た際、駕籠の中から声を聞いた。

Rich Man: すみませんが!。新橋まで運んでくれるかな?。

C 1: うーん。ありがとうございます、お客様…。しかし貴方さま、どちらにいらっしゃるのでしょうか。

R M: 私は駕籠の中にいるよ!。

C 1: わかりました…。

N: 二人の駕籠舁は駕籠を持ち上げ歩き始めた。彼らは速く歩くが、しかし直ぐに遅くならざるを得なかった。何故なら駕籠が大変に重かったからである。

C 2: 今日の駕籠はなぜこんなに重いんだろう?。

C 1: 不平をいうな!。お客様が居ることに幸せを感じるべきだ!。

N: しかしその瞬間、駕籠のそこが抜けた。そうして、二人の男が落ちて出て来た。

C 1: はあっ?!。あなた方は二人だったんですか?。

R M: あ、うん…。君らの駕籠を壊してしまい、大変申し訳なく思う。

C 1: いえいえ、我々は新橋までこれを修理しに持っていかないとならないな。

R M: そうか。それなら、我々も君らが駕籠を運ぶ手伝いができるよ。我々は内側から支えて歩くよ。

C 1: はい…。

N: 二人の駕籠舁と二人の男はみんなで一緒に歩いた。それはとてもおかしく見えた。何故なら駕籠の底から四本の足が飛び出していたからである。子供がこれを見て言った…。

Child: お母さん!駕籠を見て。八本の脚を持っているよ。蜘蛛みたいに見えるよ!。

Mother: ああ、新しいやり方の駕籠に違いないわね。あれが本当の蜘蛛駕籠だね!。

 

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