エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Coco Chanel ~A Revolutionary Designer~」(2021 年 10 月 放送)

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 シャネルは高級ファッションブランドであり、多くの人々に愛用されています。それは1910年に設立され、100年以上有名であり続けています。シャネルが愛されている理由の一つには、世の女性がそれを必要と知る前に、彼女たちが必要になる衣服を作り続けているからです。

 そのブランドを設立した人物は、ココ・シャネルです。2008年から2009年にかけて、ココ・シャネルの人生についての映画が制作されました。彼女のデザイナーとしての才能について聞くことと同じくらいに、彼女の人生も人々は聞きたいのです。

 

 ココはフランスに、ガブリエル・ボヌール・シャネル、として生まれました。彼女の母親は亡くなり、そのため彼女は孤児院、両親のいない子供達のための家、で育ちました。彼女はそこで裁縫のやり方を学びました。しかし、ココはファッションデザイナーになることを夢見たわけではありませんでした。彼女は歌手になりたかったのです。彼女は時々「ココ」と呼ばれる女性にまつわる歌を歌っていました。そして、その歌は彼女のファンの間で有名になりました。彼らはしばしば、「ココ」を歌ってくれと頼み、それでそれが歌手としての彼女のあだ名になりました。彼女の歌手としての経歴は成功したわけではありませんでした。しかし、その後の人生において、彼女は皆に彼女のことを「ココ」と呼んでくれるように言いました。そのようにして、彼女は彼女の舞台上での時を思い出したかったのかもしれません。或いはまた、彼女は、彼女がうまくいかなかった時期を心に留めておきたかったのかもしれません。

 

 1900年前後、ココは女性がほとんど存在しない、デザイナーという職業で働き始めました。ココは彼女自身の経営を始めたいと思いました。しかし、お金を稼ぐのは女性にとって難しいことだったので、彼女はお金持ちの助けを必要としました。そういった理由で、彼女は時に恋に落ちやすく、多くの男性を騙してきたと思われることもあります。

 お金のない若い女性がどうやってそんなにうまく成功したのでしょう?。ココは彼女自身についてを語りました。「私はいつでも自分は成功すると確信していました。その事は自分自身に力を与えてくれたし、それが私の成功の秘訣です。」

 

 第1次世界大戦以前、女性は彼女たちのドレスの下にコルセットを着けていました。コルセットは女性を動きづらくします。戦時中、多くの男性は戦争に向かい戦わなくてはなりませんでした。そうして、女性は働かなくてはなりませんでした。ココはコルセットのない衣類をデザインしました。これらの衣類は生活のためにデザインされたものであり、着飾るためにデザインされたものではありませんでした。そのデザインは、ココが育った孤児院で修道女が身につけていたものに少し似ています。彼女はまた、軍隊の将校の制服、或いは他の国のボーイフレンドの衣類、などから着想を得ました。それらの衣類はエレガントかつ、使いやすいものでした。それらの衣類は女性の変わりゆく生活に、完璧に合っていました。

 また彼女は、「LBD」と呼ばれるものを創りました。それ以前には、黒い洋服は葬儀にのみ着られるものでした。ココの着想は黒い洋服はどのような行事にでも合うというものでした。今日でさえ、1920年台にココが最初にデザインしたシャネルスーツは多くの人に身につけられています。そして、LBD はいまだに女性のあいだで人気があります。

 ココは言いました。「私はシャネルを ’ファッション’ と呼ばれたくはない。ファッションは廃れるものだから。スタイル、だけは変わらない。そういうわけで、シャネルは ’スタイル’  なのです。」

 

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