Narration: ある日、京都の茶屋にて、高価な着物を着た男がお茶を飲んでいます。お茶を飲んだ後、彼は彼の茶碗を目に近づけ色々な角度から見ています。そうしてから彼は去ります。トラという名の男がこれをみて独り言を言います…。
Tora: ああ、あれはキンベイ、有名な古道具屋の店主だな。
N: キンベイは茶碗の専門家です。彼はそれが本物かそうではないか知っています。もしキンベイが「これはいい茶碗だ。」と言えば、人はそれを大変高い金額で購入するでしょう。彼の客の多くは大変、大変に裕福です。
T: キンベイがその茶碗をじっくり眺めていた。だから、それはいいものに違いないな。ふむむ。もしそれを俺が売ったなら俺は金持ちになれるぞ!。
N: トラはその茶碗を購入しようと思いました、しかしその茶屋の店主もキンベイを見ており、彼も同じ考えを持ちます。
Owner: 私はその茶碗を売るつもりはないよ。なぜなら、それはとても特別なものかもしれないから。
T: 俺はお前に2万円だすよ。
O: 私はそれを売るつもりはない。
T: それなら、わかった。俺はその茶碗、壊してしまうぞ。そうしたら誰も金持ちにはなれないよ。
O: やめておくれ!。それはしないでおくれ。よし、私はお前にそれを売るよ。
T: ありがとう!。
N: トラはその茶碗をキンベイの店に持っていきます。が…。
Kimbei: これは安物の茶碗だよ。
T: それはそこの道を下ったところの茶屋の茶碗だよ。お前さんは午後にこれを見ていただろう。
K: ああ、あの茶碗!。いま思い出したよ。お茶がその茶碗から漏れていたんだよ。しかし、そこには穴やひびが無かった。私はそれを大変不思議に思ったんだよ。
T: なんだって?!。壊れた茶碗に俺は2万円支払ったのか?。もう、俺には金は残ってないぞ!。
K: うー、私にお前さんを助けさせてくれないか。私がその茶碗、3万円で買うよ。
T: ほんとうですか?。有難うございます、キンベイさん。貴方は本当に親切だ!。
K: お大事にな。
N: それから数日間にわたり、キンベイは彼を訪れる客すべてにその不思議な茶碗の話をします。すぐにその茶碗は大変有名になります。今では皆がそれを買いたいと思っています。ある日、大変裕福な店の主人がキンベイの元を訪れます。彼は茶碗を見せてくれるように頼みます。
Rich Man: わあ!。魔法のようだね!。私はそれを購入したい。
N: その裕福な店主はキンベイにその茶碗の代金として1億円支払います。数日後、キンベイはトラを探し、その代金の半分を与えます。
T: 本当に奇跡の茶碗だよ!。キンベイさん、このお金、有難うございます!。
N: 次の朝、誰かがキンベイの扉を叩きます。
T: キンベイさん。これを見てください!。私は奇跡の壺を見つけました。それは茶碗よりもかなり大きいですよ。
K: それで?。
T: この壺も、穴もひび割れもないのに、水がもれる。我々はもっと金持ちになれるでしょう、やった!。