エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Red-Headed League Part One」(2022 年 5 月)

 

 ある秋の日、私は私の友人、シャーロック・ホームズを尋ねた。彼は赤毛の、50代の男性と話をしていた。ホームズは言った。

「ワトソン!。此方に入って来て、ジェイベズ・ウィルスン氏が話す彼の奇妙な物語を聞き給え。」

「分かった。」私は言い、椅子に掛けた。そうしてウィルスン氏が話し始めた。

「この新聞広告から全てが始まったのです。」そして彼は我々にその広告を見せた。それには「赤毛連盟は現在新しい連盟員を募集している。簡易な業務に対し、週あたり4ポンド支給される。我々は赤毛を持つ21歳以上の健全な男子を探している。興味があれば月曜の午前11時、フリート街にある当連盟事務所に来ること。」と在った。

 

 ホームズは笑顔で言った。

「それで、ウィルスン氏。我々に何が有ったかをお話しください。」

「ええ、私はザクセン-コーブルクスクエアに小さな店を経営しています。ヴィンセント・スポールディングという名の男が私の手伝いとして働いています。私はそれほど多くの金銭を稼いでおりません。スポールディングはしかし、店主の技術を学びたいので彼は低い賃金で働くことが出来るのだと言いました。」

「興味深い…。」

 ウィルスン氏は続けた。

「2ヶ月ほど前、スポールディングはその広告を私に見せました。赤毛連盟は、赤毛の百万長者に設立されたと彼は言いました。その男が死んだ際、彼は遺言を残した。それには、”私は赤毛の男性達を援助したい。その為私は彼らのために遺産を残す”と在った。スポールディングは私が羨ましいと言いました。なぜなら私は簡単な仕事でお金を稼げるチャンスを持っているからです。それは都合の良いことのように聞こえました。ですから、私はその月曜日に彼らの事務所に行ったのです。スポールディングも私と一緒に行きました。」

「分かりました。それで次に何がありましたか?。」

「とても多くの赤毛の男が居ました。私は中に入る事さえ出来ないだろうと思いました。しかし、スポールディングはその事務所の中に私が入ることを手助けしました。事務所内に、私のものよりも更に赤い髪をした小柄な男が居ました。この男が新しい連盟員を選別していました。彼が私を見た際、彼は笑みを浮かべました。そうして彼は私の髪を間近に見て言いました。”おめでとう!君は職を得たわけだ。いつ始められる?。”私は大変驚き、私は自分の店のために働かないとならないのだ、と彼に言いました。しかしスポールディングが言いました、”貴方は私に多くの事を教えてくれました。だから、私は貴方がここで働いている間に店の面倒を見ることができますよ。”と。」

 

「ふむ…。」

「その小柄な男、ダンカン・ロスという名の、は私にこう言いました。私は午前10時から午後2時まで働くのだと。そしてこうも言いました。その時間はその建物から出ることは出来ないのだ、と。私の業務は百科事典を書き写すことでした。それは簡易なことに聞こえました。お金を稼ぐというのはいつの場合でも良いことではあります。それで私はその仕事を受けることを決めました。私はその次の日から働き始め、2ヶ月の間働き続けました。そしてある朝、私はその事務所のドアにこのメモを見つけたのです。」

 ウィルスンは我々に一枚の紙を渡した。それにはこう在った。

赤毛連盟は 1890 年 10 月 9 日を持って解散する。」

 

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