エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Why can't people forget the past?」(2022 年 7 月)

 

Marie (Narration): 親愛なる日記さんへ。きょうの放課後、わたしはスクールカウンセラーのムラカミ先生に会いに行きました。先生は他の先生とはすこし違っていて、わたしは先生にはおともだち見たいに話すことができます。先生の部屋に向かうとちゅうに、わたしは転校生、ミク、が一人で立っているのをみました。

Marie: こんにちは、ミク。なにしてるの?。

Miku: あっ、なんでもない…。

Ma: だいじょうぶ?。なにかあった?。

Mi: ううん。わたし、前の学校のこと思い出していたの。わたし、おともだちと離れてしまって、とても悲しいなって。

Ma: わたし、わかるよ。

Mi: わたしまだこの学校に良いおともだちがいないの。前の学校のことをいっぱい考えてしまうから。

M(N): そのことについてムラカミ先生といっしょにお話しするのが一番いいなってわたし思った。

Ms.Murakami: やあ、マリー。

Ma: こんにちは、ムラカミ先生。こちらはミク。彼女は私たちの学校に転校してきたの。それでね、彼女はまだ新しいお友だちがいないの。彼女は彼女の前のお友だちをとても恋しいの。

Ms.M: こんにちは、ミク。そうなんだ?。

Mi: はい…。

Ma: ムラカミ先生、どうして人は昔のことを忘れられないんですか?。

Ms.M: うん、マリー。まず始めに、ミクとお話しさせてね。君の前の学校のことを覚えている、という事は悪い事ではないよ。そして、まだこの学校で友人を作れていないということについても、心配しなければいけないものでは、ない。

Mi: 分かりました。

Ms.M: さて、君の質問についての話をしましょうか、マリー。で、どうしてミクは昔を忘れることが出来ないのか?。君たち分かるかな、ミクはこの新しい学校が今はまだ居心地の良い場所ではないから、前の学校のことが忘れられないのよ。

Ma: 彼女は私たちの学校が嫌いなの?。

Ms.M: 心配しないでいいよ。これは私達の学校についての話ではないよ。それは、人間が物事を記憶する方法について関わる事柄だからね。君たち知ってる?、我々は次の日には、我々が行動したことの70%を忘れてしまうってことを。

Ma: ほんとう?。わたしたち毎日、そんなに忘れてしまうんだ!。

Ms.M: そうなの。情報の内の30%だけが、記憶として残る。そして、残るそれらの記憶のほとんどは強い感情と結びついている経験、なのよ。

Ma: 強い感情、というのはすごく幸せだったり、悲しいとか怒る、とかですか?。

Ms.M: そうね。記憶についての興味深い実験が在ったの。数名の被験者が同じ映画を観て、数日後に彼らはその映画についての感想を書くことを依頼された。あるグループは明るい部屋の中でそれを書いて、そして他のグループは暗い部屋でそれを書いた。

Ma: なにが起きたんですか?。

Ms.M: うん、明るい部屋の被験者はその映画について楽しいシーンを記した。そして暗い部屋の被験者は悲しいシーンを記した。

Mi: わたし、なんでなのかなっておもう!。

Ms.M: その実験が私達に教えてくれるのは、私達の記憶はその時私達が持っている感情というものに決定づけられる、ということ。

Ma: それじゃあ、ミクがもし新しい生活をここで楽しむことができたなら、彼女は寂しい思い出を思い出さなくてもすむってことだ。

Ms.M: 私はそう思うよ。でも、それには時間がかかるね。ミク、君は急ぐ必要はないからね。

Mi: わかりました。ムラカミ先生、ありがとうございます。

Ma: ミク、お友だちになろうよ!。私たち、一緒に楽しいことがこれからたくさんあると思うよ!。

Mi: ありがとう、マリー。

M(N): わたしはミクと一緒にたくさんのすてきな経験をすることがこれから楽しみです。そうして、わたしたちはたくさんの幸せな記憶を覚えていることになるんだと思います。 

 

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