エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Lonely Cyclist Part One」(2022 年 7 月)

 

 ある日、ヴァイオレット・スミス嬢が助けを求めて我々のところに来た。彼女は言った。

「私の父は死にました。そして私は私の母と暮らしています。私の叔父、ラルフ、は25年前にアフリカに向かい、そして失踪しました。そして大体4ヶ月前、二人の男が私と話をしたがっていました。」

「ええ。彼らは何を話したのでしょう?。」

「カラザース氏とウッドレィ氏、は私に私の叔父は数ヶ月前に死んだと言いました。ウッドレィ氏は赤い口髭を蓄え、全くいい人ではありませんでした。カラザース氏は顎髭も口髭もなく、いい人に見えました。彼が私たちが貧乏だということを理解した時、彼は彼の10歳になる娘さんに音楽を教えるという仕事を提案してくれました。私はその仕事を引き受けて、平日の間はファーナムにあるカラザース氏の家に滞在し、週末に自分の家に帰るということを決めました。そしてここがこのお話の奇妙なところなのですが。」

「続けてください。」

「土曜日、私は私の自転車で駅まで向かいました。その淋しい通りでは私は人を見ることは稀でした。道の片側にチャーリントン屋敷と呼ばれる大きな家が在ります。大体2週間前、私は私の背後200メートルくらいの所に自転車に乗った男を見ました。彼は黒く短い顎髭を蓄えていました。これは奇妙なことでした、なぜなら彼は近づいて来るわけでもなく、突然に居なくなりました。次の2、3週も私がその道を利用する度に毎回彼を見ました。今朝私は彼の後を追うこともしてみました。しかしまた、彼は本当に消えてしまったのです。」

「分かりました。スミス女史、貴女に恋心を抱いているかもしれない誰かを思い浮かべることは出来ますか?。」

「あの考えたくない赤口髭の男、ウッドレィ、は私に一度キスをしようとしました。」

「なるほど、他には?。」

「ええ、違うかもしれませんが、私の雇い主、カラザース氏は私に興味があるかもしれません。」

「ふむ。」

 スミス嬢が去った後、ホームズは言った。

「ワトソン、私は君にファーナムに行って二つのことを探してきてほしい。チャーリントン屋敷には誰が住んでいるのか?。そしてウッドレィ氏とカラザース氏を繋いでいるものは何か?。だ。」

 次の月曜日、私はファーナムに向かいチャーリントン屋敷に近い場所に隠れた。すぐに顎髭の男が自転車に乗って現れ、屋敷のそばに隠れた。約15分後、スミス嬢が彼女の自転車に乗り、カラザース氏の家へ仕事に向かうために通り過ぎた。その男は彼女を追い、そして戻ってきた。それから彼は屋敷のそばで消えた。その後、私は街の不動産会社へ向かい、ウィリアムソンという名の男がチャーリントン屋敷に住んでいるということを知った。私はホームズに全てのことを話し、そして彼はそれで満足するだろうと考えた。しかし彼はそうではなかった。彼は言った。

「君は地元のパブに行き、更なる情報を得るべきだったよ。」

 次の日、我々はスミス嬢からの手紙を受け取った。それには、カラザース氏が彼女に結婚を申し込み、そして彼女はノーと答えた、と書いてあった。その午後、ホームズはファーナムに向かった。

 

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