ホームズと私はミルヴァートンの仕事場に入った。「それらの手紙はあの金庫に保管されている。」
その部屋は暖炉に火があるために明るかった。暖炉の片側には窓が分厚いカーテンと共に在った。反対側には庭に通じる扉が在った。隅には背の高い緑色の金庫が在った。私が扉を調べている間にホームズはその金庫を確かめていた。私が驚いた事に、その扉には鍵がかかっていなかった。
「ワトソン、我々は速やかにことを運ぶべきだ。そのドアを見ていてくれ。もし誰かが来たら、その鍵を閉めてくれ。そうして別のその扉から逃げる。もしその別のその扉から彼らが来たなら、我々はそのカーテンの後ろに隠れる。」
30 分後、ホームズは金庫を開けた。しかしホームズが金庫の内部を見ようとした時、彼は突然にそれを閉め、私をカーテンの後ろ側に引き入れた。私は何が起きているのか分からなかった。しかし、すぐに私は足音を聞いた。その時、誰かがその部屋に入ってきた。私はカーテンをほんの少しだけ開き、そしてミルヴァートンの背中を見た。彼は何かの文書を読みながら椅子に座っていた。
突然に、背の高い痩せた女性が鍵の開いている扉を通ってその部屋に入ってきた。彼女は彼女の顔を覆う黒いヴェールを纏っていた。ミルヴァートンが言った。
「貴女の雇用主の生活を破壊することができるいくつかの手紙、それを貴女は売りたいのだと、私はそう思っています。それらの手紙を調べさせてください。」
その瞬間、その女性がヴェールを取り去った。ミルヴァートンは驚いたように見えた、そして言った。
「ああ、貴女でしたか。」
その女性は答えた。
「ええ、私です。あなたは私の人生を破滅させました。あなたはあの手紙を私の夫に送った。そして彼は心を痛めて亡くなりました。」
ミルヴァートンは神経質に笑った。その女性は続けた。
「私は彼にそれを送らないでと頼みました。しかし、あなたは笑うだけだった。さぞご満足でしょう。何か私に言うことはありませんか?。」
「今すぐ、出て行け。」
突然に、その女性は銃を取り出してそれをミルヴァートンに向けて言った。
「私はあなたがこれ以上、人の生活を壊すことができないように、あなたをこの世界から消し去るつもりです。」
そう言って、彼女は銃を発砲した。ミルヴァートンは床に倒れ、動くことはなかった。女性は速やかに去った。この状況を見たのち、ホームズは言った。
「我々の仕事を終え、去ろう。」
ホームズは金庫から全ての手紙を取り出し、それらを暖炉に投げ入れた。そうして、我々は去った。我々は庭を横切り、壁をよじのぼった。男が私を捉えそうになったが、私は逃走した。
次の日、警察が私の事務所に来た。彼は言った。
「ミルヴァートンという名の男が昨晩殺害されました。私どもにご助言いただけませんか?。その屋敷から二人の男が逃走したのが目撃されています。」
「二人の男?!。」
「そうです。そのうち一人は中背で屈強な体格をもち、口髭を蓄えていました。」
「おや!、それはちょっとワトソンに似ているように聞こえるが!。」
「本当だ!。」
「まあともかく、私は残念ながら君の手助けをすることはできない、警部。私はミルヴァートンのことは知っていた。彼はロンドンで最も危険な男達のうちの一人だ。今回は、私は犯人側に共感するよ。」