Tamura: シラトリさん!。きこえますか?。私です、あなたのマネージャーの、タムラです!。このドアをおねがいですから開けてもらえませんか?。
Mikami: おい、タムラ君。なにかあったのかい?。
Tamura: ああ、ミカミさん!。どうしてあなたがここに?。
Mikami: うむ…。私はこのスタジオに予定があったんでね。
Tamura: そうでしたか。ちょうどよかったです。私、ミカミさんは以前シラトリカオルさんのマネージャーをしていたと耳にしました。
Mikami: 君が我々の会社に入社する前、15年間マネージャの仕事をしていたよ。
Tamura: それなら、彼女の楽屋のそのドアをシラトリさんに開けてもらうように頼んでいただけませんか?。
Mikami: 彼女は変わってないな。彼女は長時間彼女の楽屋へ閉じこもることで有名なのを君はしっていたかい?。
Tamura: ああ、知りませんでした。
Mikami: 君が彼女に言った、あるいはした事、を覚えているかい?。
Tamura: 私は全く思い当たりません。
Mikami: ちゃんと考えて。彼女は秋に始まる新しいドラマの撮影で、ここに居る、ちがうかい?。
Tamura: その通りです。我々は普段より早く来ないとなりませんでしたが、でも全てが順調に進行していました。
Mikami: いつもと違う事柄には思い当たらないかい?。
Tamura: うむむ…。ああ!。シラトリさんは最後のシーンでたくさんのセリフが割り当てられていました。
Mikami: ああ、うん。彼女は何回取り直ししなければならなかったかい?。
Tamura: 一回もありませんでした。我々は一度だけの撮影をして、監督は OK と言いました。しかし、シラトリさんは満足していないと私は感じました。シラトリさんは監督に、リテイクすることはできないですかと尋ねることさえもしていました。
Mikami: 監督は何と?。
Tamura: 監督は、「あなたは素晴らしいです。再度撮影をする必要はありませんよ。」と。
Mikami: それで、君はどうした?。
Tamura: 私は、「私もシラトリさんは撮り直しの必要はないと思います。シラトリさんは完璧ですよ。」と。
Mikami: それだよ!。
Tamura: それ、ですか?。
Mikami: わかるよね、俳優は操り人形ではない。彼らは芸術家で彼ら自身を表現したいと思う人たちだ。そしてマネージャーとして我々の仕事は彼らをサポートする事だ。理解しているね?。
Tamura: はい、ミカミさん。
Mikami: それなら、やるべきことは一つだけだよ。
Tamura: 理解しました。私は監督の元へ行き、あのシーンをリテイクできるかどうか頼んで来ます!。
Mikami: 頑張って!。
(ノックして)
Mikami: シラトリさん、私です。ミカミです。
Shiratori: 彼は、行った?。
Mikami: はい、あー。昨日どうしてワイン一本開けたんです?。そしてどうして、私が貴女に頭痛薬を持って来ないといけないんですかね?。
Shiratori: 良くないことだとは私もわかっているわよ。でもあなたが言ったように、アーティストをサポートするのがマネージャーの仕事、でしょう?。私はそうして欲しいのよ。
Mikami: 私はもう貴女のマネージャではないんですよ、わかってますか?。貴女の新しいマネージャー、タムラに頼んでくださいよ。
Shiratori: でも、彼は私のことを敬慕しすぎているのよ。あの子は私のことを完璧な人間だと考えているわ。彼の私に対するイメージを私、壊したくないのよ。飲みすぎてすっごく頭がいたいって彼に言ったら彼、ショックを受けるでしょうね。
Mikami: 貴女が私に頼んだよう、彼に監督にリテイクを頼みに行くように私は彼に話しました。
Shiratori: 有難う。さっきの撮影よりもどのくらいより良い演技ができるかどうかわからないけれど、私はシラトリカオル、大女優。あなたたちために演じてみせるわ、ミカミ。さて、お薬を飲むために私にお水を頂戴。