Robert: この座椅子みてよ、ユリコ!。熱海温泉のホテルで見たやつと全く同じやつに見えるよ!。色とデザインがとってもクールだよ!。
Yuriko: ロバート、あなた、本気なの?。
Robert: なんのことだい?。
Yuriko: 新居に、日本の畳部屋を設えるって話よ!。
Robert: 勿論だよ!。僕は本当に畳を愛している。だから、僕はニュージーランドの新しい僕らの住居に、それを持たないとならない。まだ君はそれに反対?。
Yuriko: イメージしてみるだけでいいわよ。美しいニュージーの景色と羊、羊、さらに羊…和室からそれを見るの。それは本当に変よ!。
Robert: いやいや、ちがうよ。それは本当にクールだよ!。
Yuriko: あなたたちはハンモックに寝て羊たちを見るのよ。ハンモックと羊、完璧に似合ってるわよ。
Robert: ハンモックを長い時間使用していると、背中が痛くなり始めるのを君は知っているかい?。
Yuriko: 座椅子だっておなじよ!。
Robert: 座椅子を使っていて背中が痛くなり始めたなら、畳の床に寝転がることができるというだけだよ。
Yuriko: そうね、ハンモックを使った時に背中が痛くなり始めたなら、草の緑に寝転がることができるというだけよね。
Robert: オーケイ、オーケイ。ハンモックを使ってもいいから、僕に座椅子を与えてくれよ。僕は本当に畳の部屋が欲しいんだよ、ユリコ。僕らは三日後に出発する。今日は僕の最後のショッピングのチャンスなんだよ。お願いだからこれらの美しい椅子をもう少しの間だけ見させておくれよ。僕は完璧な選択をしなければならない。
Yuriko: あああああ。どうして国を発つ三日前に、私たちはこの家具屋さんで時間を過ごさないとならないのよ?。私たちの時間を過ごす、もっと良いやりかたがあるわよ。
Robert: しかし、ニュージーランドでは座椅子を見つけることはできないよ。ああ、ユリコ、これ見て!。アームレストがついてる!。日本の大名みたいな気持ちだよ!。僕の友人たち、とても驚くぞ。
Yuriko: いいわね。
Robert: 待って、この座椅子、リクライニングできるぞ!。これが一番いいぞ!。見て、長い間この椅子に座っていたとしても、君の背中は痛くなることはないよ。
Yuriko: ソファーみたいね。ねえ、フロアソファを私たちは買ったらいいんじゃないの!。
Robert: 和室の畳部屋にはソファーは置けないよ。
Yuriko: そうね、私たち、ニュージーで和室を持つべきでは無いんじゃないの!。
Robert: そんなに怒らないで、ユリコ。このクッションは本当に柔らかくて快適だよ。座って目を瞑ってみて。僕たちは僕らの新しい家に居ると想像して。部屋は暗く、そして僕らは手を繋いでいる。その天井には大きな窓がある。僕らはこの座椅子に座りながら星を見ることができるんだ。普通の椅子ではそうはできないよ。
Yuriko: オーケイ、それで?。
Robert: それで…僕は君に永遠に、永遠に君を愛している、と言う。
Yuriko: ふーーん。
Robert: 僕は僕らが幸せな人生を暮らしていくことを約束する。だから、畳の部屋を僕に与えておくれよ。お願いだから?。
Yuriko: いいわよ、いいわ。あなたの勝ち。
Robert: ありがとう!。じゃあ、この型の座椅子、ふたつ購入するよ。僕らの新居でこれを使うのが待ちきれないよ!。
Yuriko: さて、ハンモックを買いに行こう!。