Koji: おはよう、ミノル!。
Minoru: おはよう、コウジ。
koji: 昨日の夜、音楽番組のシンプリーエンジョイングミュージック、君は観たかい?。
Minoru: もちろん!。絶対に僕はあの番組は見逃さないよ。「ジ・ウイナーズ」は最高のバンドだよ。
Koji: 僕らもやるべきだと僕は思うんだよ。
Minoru: なにをするっていうんだい?。
Koji: バンドを始めるんだ。
Minoru: それは無理だよ。僕らの学校には軽音部は無いし、フォークソング部すらない。ブラスバンド部が僕らの学校にある唯一の音楽の部活動だよ。
Koji: 僕は学校の部活動の話をしているんじゃ無いんだよ。
Minoru: じゃあ君はなんの話をしているんだい?。
Koji: 知ってるだろ。僕の父さんの知り合いが音楽スタジオ持っていることを。昨日うちにその人が来た時に、無料でたまにそのスタジオを使っていいよと僕に言ったんだよ。スタジオ設備も使ってもいいよとさえ言ったんだよ!。
Minoru: ほんとうかい?。わあ!。それはすごい!。
Koji: うん、そういうわけで、学校で部活動を始める努力や時間を費やす必要がないんだ。しかも費用も一切かからない。僕らがしなくてはならないことはバンドを結成することであり、すでに準備は全部整っているんだ。
Minoru: それはすごいな、コウジ!。僕らのバンドに誰を加入させるかい?。
Koji: まだ解らない。僕はとてもワクワクして、君にこのことをまずはじめに話したかったんだ。
Minoru: なるほど。それで、僕らはどんな人物を必要とするんだい?。
Koji: そうだね、僕らはベース、ドラム、キーボードを演奏する誰かを…。
Minoru: 僕はギターを弾けるよ。
Koji: はあ?。僕がギターだよ。
Minoru: いや、いや、いや。君は僕がギターを弾けることを知っているから、僕に話しに来た、んだろう?。
Koji: 違うよ。僕が誘いに来たのは、僕らが小学生以来の友達だからだ。僕は君がギターを弾くのを知らなかったな。どのくらい上手なんだい?。
Minoru: ヤバイよ!。
Koji: 僕より上手いかい?。
Minoru: 僕の演奏を聴くだけだよ。
Koji: よし。それなら君はベースをやりなよ。
Minoru: はっ?。どうしてだい?。
Koji: もし君がギターを演奏できるなら、ベースもできるということが僕にはわかる。同じ型の楽器、だからね?。
Minoru: 公平じゃないな。どういうわけで、僕がベースをやらないといけないんだい?。君もギターを演奏できるんだろう。それなら君がベースをやりなよ。
Koji: 僕はギターしかやるつもりはない。僕がバンドのリーダーだから、僕が決定するよ。
Minoru: 君は今なんと言ったんだい?。君がリーダーだって?。
Koji: 勿論だとも!。僕がバンドを始める提案をした人物だよ。わかるかい?。
Minoru: へん!。いやだ、わからないよ。
Koji: なにか問題でもある?。
Minoru: うん。リーダーはバンド全体を導いてまとまりを維持することができなければならない。君は自分勝手だから。
Koji: そうかい。僕がそれらの事を出来るかどうか、それをやってみないうちにはわからないだろう、ちがうかい?。
Minoru: いやわかるよ。ぼくは君のことを長く知っているから。君はいいリーダーには成らないよ。
Koji: じゃあ、終わりだ。僕らのバンドは解散!。
Minoru: コウジ、僕らのバンドは始まってさえもいないのにどうやって解散することが出来るんだい?。
Koji: ああ、うん…。