エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「La Traviata Part 4」(2026 年 8 月)

 時が過ぎた。明け方にヴィオレッタは彼女のベッドに一人横たわっている。彼女の寝室は極めて簡素で、かつてそうだったもの程の美しさはもはや、ない。外はお祭りが始まるところだ。彼女の医者が彼女に会いに来る。
 
「お加減はどうでしょうか?。」
 
「私の身体は苦しみがあるけれど、私の魂は平和にあります。」
 
「勇気を持って。貴女はすぐに良くなりますよ。」
 
 その部屋を医者が去る際、ヴィオレッタの女中が医者に彼女の容態はどうなのかを尋ねる。彼は答える。
 
「彼女は生きるための時間を、数時間しか持たない。」
 
 彼女の女中は去りヴィオレッタは独り切りで居る。彼女は彼女の胸元にしまっておいた手紙を丁寧に取り出す。その手紙はアルフレードの父親からのものだ。
 
「貴女は貴女の約束を守った。ありがとうございます。決闘が行われ、アルフレードは国外に行きました。ただし、私はアルフレードに貴女が私の家族に対ししてくれたことを話しました。彼は貴女に自分のことを許してもらうことを頼むために、彼のできる限りの早さで帰ってくるでしょう。私も参ります。貴女は明るい未来を享受するに値します。」
 
「それは遅すぎた!。私は待って、待ちました。しかし彼らが来ることはない。私の姿は今やとても変わった。私の頬はもはや以前のような紅色ではない。アルフレードの愛がとっても恋しい。神様、この道を誤った女をお許しください。」
 
 その時突然に、女中が寝室に駆け込んできた。
 
「ヴィオレッタ様。今日はご機嫌よろしい、違いますか?。」
 
「ええ、なぜかしら?。」
 
「興奮しないと、約束してくれますか?。」
 
「ええ、何でしょう?。」
 
「思いがけぬ、喜びです!。」
 
「アルフレード!。それは彼ね?。ああ、早く彼を中へお通しして!。」
 
 女中は扉を開け、アルフレードが駆け入る。ヴィオレッタとアルフレードはお互いの腕の中に倒れ込む。
 
「私のヴィオレッタ!。私は今や全てを分かっている。私は君なしでは生きられない。」
 
「私はまだ生きている。だから悲しみは私を殺せない。」
 
「悲しみは忘れて。私と父を許してほしい。」
 
「許さなければならないものなど、ありません。」
 
「パリを去ろう、私の大事な人。私たちは私たちの人生を共に過ごそう。君はまた健康を取り戻すだろう。そして、君は私の人生の光となる。未来は私たちに微笑むだろう!。」
 
 ヴィオレッタは言葉を繰り返し、立とうと試みる。彼女はあまりに弱っておりベッドに倒れ込む。彼女は彼女の女中に、彼女のドレスを持ってくるように頼むがしかし、彼女はもはやそれを身につける体力を持たない。アルフレードは驚いて女中に言う。
 
「医者を呼んでくれ!。」
 
「私は生きたい!。こんなに長い間悲しみの中に居たという時に、私はどうして若くして死ななければならないのだろう?。」
 
「ヴィオレッタ、落ち着いてくれ。君の悲しみは私を死に追いやる。」
 
 そしてその時、アルフレードの父親が到着する。
 
「私は約束どおり、ここに来ました。」
 
「あなたは遅すぎました。私は死ぬところです。」
 
「私は何という愚かな老人だろう。私は間違いを犯した。」
 
 ヴィオレッタは突然に彼女のベッドから立ち上がる。
 
「変ね。私の痛みが止まった。私は生を感じる!。ああ、私は生きる!。」
 
 その時、ヴィオレッタは床に倒れ込む。そして、死ぬ。彼女を愛する者たちに囲まれて。
 

 

「La Traviata Part 3」(2026 年 8 月)

 
 ヴィオレッタはアルフレードと暮らしていた郊外の家を去った。彼は彼女からの手紙を、彼女が去った後に受け取る。彼がその手紙を開封する時、彼の手は震えている。
 
「アルフレード、あなたがこの手紙を受け取る頃には…。」
「ああ!。やめてくれ!。」
 
 ちょうどその時、アルフレードの父親が現れる。アルフレードは彼の父親の腕の中に彼の身を投げ入れる。
 
「私はお前が苦悩の中に居ることを分かっている、息子よ。しかし、私達のもとにお前が帰ってくれて、私はとても嬉しい。」
 
 はっとして、アルフレードはテーブルの上の、パーティへの招待状を見る。
 
「彼女はパーティに行くつもりだ!。」
 
 彼の父親は彼を止めようと試みるが、アルフレードは家を駆け出し、ヴィオレッタのあとを追う。
 
 ヴィオレッタの友人の家にて、仮装パーティーが始まる。男たちが金銭を賭け勝ったり負けたりする場所、カードを遊ぶためのテーブルが在る。アルフレードとその他の人々がそこへ座っている。その時ヴィオレッタが、彼の以前の恋人、その男爵、の腕に寄り添って部屋に入る。彼は彼女に言う。
 
「一言もアルフレードに話しかけてはいけませんよ。一言もです!。」
 
 ヴィオレッタは思う。
 
「どうして私はこのパーティに来たのだろう。彼もここに居るし。
 
 アルフレードはカードのテーブルで賭けをしており、何度か勝利している。誰かが言う。
 
「彼は毎回勝つぞ!。」
 
「私は恋では不運だが、カードでは幸運だよ。」
 
 男爵がそのゲームに参加し、アルフレードに挑む。
 
「私は右に 100 賭けるよ。」
 
「それなら、私は左に 100 だ。」
 
 アルフレードがそのゲームに勝つ。男爵はアルフレードに挑み続けるが、彼は常に勝つ。その時、夕食の準備が知らされる。アルフレードは静かに男爵に話す。
 
「もし貴殿が続けたいのであれば…。」
 
「今はいい、しかし後ほどまた。」
 
「カードゲームでなければならないわけではなく…。」
 
 このことは、彼らはピストルや剣で決闘をするつもりであるということを意味する。ヴィオレッタは心配になりアルフレードに二人きりで話をしたいと頼む。彼女は不安そうに待つ。
 
「なんの御用です?。」
 
「直ちにここを後にしてください。あなたは危険な状況にいます。
 
「私は彼を恐れていると思って居ますか?。」
 
「いいえ、私は男爵があなたを倒すことが恐ろしいのです。」
 
「それなら私は去りましょう。ただしもし貴女が私と一緒に来る場合のみ、です。」
 
「できません。私はとある方と約束をしたのです。」
 
「それは男爵とか?。貴女は彼を愛しているのか?。」
 
「はい…。」
 
 アルフレードは扉に向かい走り、パーティの参加者全員に聞いてもらうために大声で呼びかける程に激怒する。彼はヴィオレッタを指さす。
 
「この女性、ヴィオレッタは私のために彼女の全財産を使う寸前でした。私は愛のために盲目だった。そしてすべてを受け入れた。皆さん全ては私の証人だ。私は、彼女に借りを返した!。」
 
 そう言い、アルフレードは賭けで勝ったすべての金銭をヴィオレッタの足元に投げ出す。ヴィオレッタは彼女の友人の腕の中に気絶する。彼女の友人たちは怒って叫ぶ。
 
「お前は何という恐ろしいことをしたんだ!。」
 
 ヴィオレッタは意識を戻し、囁く。
 
「アルフレード、あなたは私があなたに持つ愛を理解できない。しかし、いつかあなたはそれを知るでしょう。私は死にますが、それでもあなたを愛し続けます。」
 
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