Akito: ベン!、その双眼鏡をおろしてよ。
Ben: でもさ、僕はキタキツネとエゾジカを本当に見てみたいんだ。
A: 僕は一時間ずっと一人でオールを漕いでいるんだぞ。君の番だぞ。
B: おっ、あれはキツネかな?
Narration(Ben): 僕はベン。アキトと僕は今日、北海道の東の端にある阿寒摩周国立公園に来ている。僕らはカヌーに乗って阿寒湖にいる。とても楽しい。でもアキトは少しつまらなそうに見える。。。
A: あー、腕が疲れた!
B: んー、この湖は綺麗だ。火山が作った湖だとは思えないよ。カルデラってとても興味深い。
A: おい、聞いているのか。もし替わってくれないなら、僕は火山のごとく怒り出すぞ!
B: ん?、なんかいった?
N(B): カルデラは火山が噴火した時に作られた大きな穴だ。この国立公園にある三つの大きな湖、阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖、それらはみんなカルデラだ。
A: ベン、寒くなってきたぞ。博物館にマリモを見に行こうよ。
B: それは、有名なあの「苔玉」のことかい?それを湖で見つけようよ!
A: それはできないんだ。マリモはそこここに生育しているんだけれど、この区域は管理されているんだ。僕らは自然を守らなくてはならない。
B: あーん、それは残念。
N(B): ちょっと残念。でもアキトの言うことは正しい。よし、博物館に行ってマリモを見よう。
A: 10月にマリモ祭りがあるみたいだよ。マリモをこの博物館で育ててから、湖に還すんだって。(ベンが無口だ)ベン、聞いてるの?
B: これは藻なんだよね?、なんでこんなまん丸になるの。
A: うん、マリモはまるで髪の毛のような藻で出来ていて、水の中でそれらの藻が集まって小さな玉になるんだ。直径30cmくらい大きく育つものもあるみたいだよ。ベン、僕らはマリモみたい、だなんて思ってるんじゃない?
B: ん?どう言う意味?
A: 君と僕は二人合わせてA&B、ストリートパフォーマンスデュオだ。僕らも二人で集まって成長していくんだ。
B: ああ、、うん、、でも僕は君とずっと一緒に居たいかどうかわからないよ。
A: えっ!
N(B): マリモを見た後、アイヌコタンと呼ばれる場所にいくぞ。
A: アイヌの人々は北海道にずっと昔、ずっとずっと昔から住んでいる。彼らの文化は僕らの文化とはだいぶ違うんだ。
B: そうなんだ?、どんな風に?
A: うん、まず言葉が違うよ。「アイヌ」は人間って意味だし、「コタン」は村って意味だよ。
B: どう言う風に書くの?
A: アイヌの人々は文字を持たないんだ。彼らは彼らの歴史、文化、考え方、を子供や孫たちと会話しながら伝えてきたんだ。
B: ワオ、それは覚えきれないほどたくさんあるだろうね。
A: うん、そうだねえ。知ってる?アイヌコタンで伝統舞踊が観れるよ。それは僕らのパフォーマンスの糧になると思うよ。
B: いいね。
N(B): 北海道はとっても大きい。僕の知らないたくさんの自然と文化がそこにはある。もっと長く過ごしてみたいな。