エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Joan of Arc ~A Tragic Hero~」(2021 年 5 月)

f:id:forenglish:20210417120256p:plain

 

 ジャンヌ=ダルクはフランスの為に懸命に戦った若いフランス人女性でした。しかしのちに捉えられ、処刑されました。

 

 ジャンヌは1412年に東フランスの小さな町に生まれました。彼女が13歳の時、彼女は声を聞き始めました。

 

「フランスを救え」

「オルレアンに向かえ」

「皇太子が王に即位するべく手助けをせよ」

 

 彼女は、これらは神からのメッセージだと考えました。

 

 ジャンヌが16歳の時、彼女はメッセージを聞き、行動を決意しました。

 

 1400年代、フランスは今日のフランスとは異なっていました。フランスはイギリスと長い期間戦争を続けていて、フランスの北部の殆どをイギリスが統治していました。フランス王室がフランスの残りの殆どの部分を統治していましたが、力を持った領主たちも国内のその他の地域に存在していました。

 

 ジャンヌ、神のメッセージを聞くことが出来る少女、は瞬く間に有名になりました。すぐにフランスの皇太子、シャルルは彼女に対し彼に接見するよう要求しました。皇太子はジャンヌが特別な力を持っているということを信じていませんでした。それで、彼は彼女を試して見たかったのです。この時は写真が発明される前の時代でした。ですから、人々は皇太子がどのような外見かを知ることはありませんでした。シャルルは彼の友人の一人に、彼が皇太子である、と言うように伝えました。しかしその男にジャンヌが会った際、ジャンヌは言いました。「あなたいい人ね、でもあなたは皇太子ではないわ。」と。

 

 そうして、彼女は皇太子の元へ歩み寄り、言いました。「殿下、貴方がシャルル様ですね。」と。 そののち、ジャンヌと皇太子は内密な話しをしました。この会話の中で、皇太子はジャンヌを彼の軍隊と共に戦わせることを決めました。

 

 そのすぐ後、ジャンヌはオルレアン、イギリス人の支配下にあるフランスの都市、に向かいました。ジャンヌはフランス軍を率いて、その都市を勝ち取り戻しました。彼女は戦い続け、イギリスから更に沢山の都市を取り戻しました。2ヶ月が経ち、シャルルは新しい王となりました。しかし、幾つかの地域は未だイギリスの支配下にありました。そのためジャンヌは戦いを続けていました。1430年、彼女はイングランドブルゴーニュ陣営のフランス人に捕らえられました。

 

 ジャンヌは牢獄に入れられました、そしてイギリスの神学者たちはジャンヌが聞いたメッセージは本当に神の言葉だったのかどうかを議論しました。彼らはジャンヌはフランス軍を助ける為に嘘をついていたと言いたかったのです。フランス軍はジャンヌの助けのおかげで沢山の戦闘に勝利しましたが、今では王のシャルルは彼女を救う為に何もしませんでした。神学者たちは彼女は嘘をついていたと決定しました。そうして、ジャンヌは処刑されました。彼女は火にくべられました。彼女はまだ19歳でした。

 

 ジャンヌの死後20年後、イギリスとの戦争は終わりました。シャルル王はジャンヌの置かれた状況の再調査を命じました。この機会では、彼女は嘘をついていなかったと決められました。そして、彼女は英雄として認められました。

 

 ジャンヌ=ダルクは英雄ですが、巨大な力を持つ2国間の戦争に於いて囚われの身になった無垢な10代の少女に過ぎないことも、我々は心に留めて置くべきでしょう。

 

プライバシーポリシー お問い合わせ