エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Coloring Book」(2021 年 10 月 放送)

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Saki: あー、ニシカワさん。なんて素敵な青空だろう!。あなたの雲はとても写実的ですね。ヤマダさん。君の木の葉、とてもいいですよ!。

Shingo: サキちゃん!。つぎは僕の絵を観てよ!。

Saki: (ためいき)ナカガワさん。この教室では、私のことはスズキ先生と呼んで下さい!。

Sh: おっと!ごめんなさい。でも僕はいつも君のことをサキちゃん!と呼んでいるから。スズキ先生、わたしの絵を観ていただけますか?。

Sa: 勿論です。さて観させてください…。うむー……。ダメですね。

Sh: えっ?。ダメってどういう意味ですか?。何が変ですか?。

Sa: 以前にも言いました。あなたの鉛筆の線は太過ぎるし色濃過ぎます。水彩絵具で描くときは、初めに描いた鉛筆の線は見えないようにしたいんです。

Sh: えー、それは知らなかったな。

Sa: あーもう!。私は何回もあなたに言いましたよ、わかりますよね。あなたの作品は水彩の下書きには見えません。塗り絵のようなものですよね。

Sh: ぬりえ、ですか?。

Sa: やり直してください。あたらしい紙を用意してください。

Sh: わかった、わかったよ…。でも今のことは僕に昔を思い出させたよ。

Sa: 思い出した?、何をよ?。

Sh: 思い出せないかい?、ぬりえ、のことをさ。サキちゃん?。君はあの時からもうすでに芸術家だったよ。

Sa: サキちゃんとは呼ばないで下さいっ!。

Sh: 君は100色以上の色鉛筆を持っていたっけね。

Sa: ああ、あれ。うん、私の両親はプロのイラストレーターだったから。だから、いつも彼らは私に良い品質の道具を与えていたわ。

Sh: 君のようにそれらを使える人は、君以外にはいなかったよ、サキちゃん。

Sa: ありがとう。

Sh: 僕は君のぬりえを家に持って帰って、君の絵を真似しようとしたんだ。だけれど、全くうまくできなかったよ。僕は出来の悪い画家だったから。

Sa: あなたはそんなに悪くはなかったわ。それにそれはただの塗り絵ってだけだよ。

Sh: わかるかな。僕は君が先月、絵画教室を始めたと聞いて驚いた!。そして僕を誘ってくれたこと、とても嬉しいよ!。

Sa: それなら、もっと一生懸命にできる?。みなさんがあなたの絵を観たら、私は下手な先生だなって思われてしまうよ。あなたはここに、ひと月居るのよ。もっとできるわよ!。

Sh: やってるんだけどねえ。どうやってそれをやるのか、見せてくれないかな。

Sa: (ためいき)うん、近くでみててね。

Sh: はい、スズキ先生!。

Sa: あなたの鉛筆の下書きには問題があります。まず初めに、鉛筆をペンのようではなくて、ナイフのようにつかんで。そのようにして、あなたの線が濃くなり過ぎないようにします。思い出してください、あなたは絵を描いているんです。あなたの名前を書いているのではありません。

Sh: わかりました。

Sa: 次に、水彩絵具を扱う際。それを水としっかりよくかき混ぜる。そうして、明るい色から描き始めてから、あなたが望む色になるまで絵の具を足していく。

Sh: わあ。とてもいい感じじゃないですか!。

Sa: 勿論です。いい感じです。わたしは良い先生ですから!。さて、あなたもやってみましょう。

Sh: よし。鉛筆をナイフのように持って、明るい色に塗り…。

(鐘が鳴る)

Sa: はーい、みなさん。今日はここまでです!。来週またみなさん会いましょう!。

Sh: サキちゃん…いや、スズキ先生!。僕の今描いた絵、どう思いますか?。

Sa: まあまあ。

Sh: まあまあ?。

Sa: うん、君は新しい趣味を見つけた方がいいよ。

Sh: サキちゃん!。

 

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