Hinano: わあ…あああ…コーヘイ、あのジェットコースター見て。すごく速い!。見ているだけで、恐ろしいよ!。
Kohei: ヒナノ。君の顔、真っ白になったよ。大丈夫?。
Hinano: う、うん…。わたしは大丈夫だよ。
Kohei: 遊園地に来たのは、もしかしたらあまり良い思いつきじゃなかったかな。
Hinano: ううん!。わたし遊園地好き。
Kohei: 好きなんだ?。でもまだ僕たちはまだ乗り物に何にも乗っていないよ…。それに君はとても怖がっているじゃないか。
Hinano: そうだねえ…。わたし、想像力が豊かなんだ。乗り物を見たら、わたしがそれに乗っているような気になってしまう。ただ、想像を止められないだけなの…。
Kohei: そうなんだね。向こうのゾーンには怖くない乗り物があるよ。行って、それを見てみようか。
Narration(Hinano): 正直に言うと、わたしはそんなに遊園地がたのしくない。ジェットコースターとかそのほかの絶叫マシンは怖い。コーヘイはジェットコースターが好きっていってた。だから、わたしは彼と一緒に乗りたかった。でももしわたしがジェットコースターに乗ったら、わたしは多分体調がわるくなるし、彼をわずらわせてしまう。ああ、わたしはどうしたらいいんだろう…。
Kohei: あの乗り物はどうだい?。
Hinano: メリーゴーランドのこと?。
Kohei: そうだよ。あれは速いものじゃないし、安全だよ。
Hinano: うんわかった。私たちあれには乗れるね。わたし子供の頃、メリーゴーランドに何回も乗ったよ。
Kohei: それはいいね!。
Hinano: でもまって。コーヘイほんとうにあれに乗りたいの?。メリーゴーランドはジェットコースターくらいに激しい乗り物とはちがうよ。
Kohei: 実は、メリーゴーランドはとてもエキサイティングな乗り物なんだよ!。僕は、君の心がすごくドキドキするだろうことを君に約束する。
Hinano: 冗談ね、そうでしょ?。
Kohei: いいや、違うんだよ。来て。(遊園地のスタッフに)すみません!。メリーゴーランドのチケット、一枚ください。
Hinano: 一枚?。どういうこと?。
Kohei: 僕は乗らないんだ。ここで君を待つんだよ。
Hinano: なによ?!どうして?。
Kohei: あとで判るよ。行ってらっしゃい!。
Narration(Hinano): わたしは彼のいうとおりにして、メリーゴーランドのお馬の一つに座る。メリーゴーランドはゆっくりと動きはじめる。コーヘイが彼の手をわたしに振っているのが見える。わたしは手を振りかえす。でもメリーゴーランドはスピードを上げ、彼が見えなくなる。そうして、また、彼が見えたとき。
Kohei: ヒナノ、見て!。
Narration(Hinano): わたしは彼をみる、そして彼がおかしな顔をしているのが見える。そしてそのつぎに彼をみたときには、彼は飛び上がって、下がって、彼の手を振っている。彼はわたしを笑わせる。
Kohei: いかがですか?。
Hinano: たのしい、でも、ちょっとはずかしいなあ…。
Narration(Hinano): コーヘイはいつもわたしを笑わせてくれることをする。そのことがわたしを幸せな気持ちにする。わたしは、次に彼はなにをしてくれるのかなぁって、思った。でもそうしたら…。
Hinano: コーヘイ?!。どこいったの?。
Narration(Hinano): 突然に、コーヘイはいなくなってしまった。これは彼のいたずらなの?。わたしは彼を探し続ける。でも彼を見つけられない。そうしてやっと、メリーゴーランドは止まり、わたしはすぐに降りる。でも、それでも彼は見つからない。彼はわたしを待つのがいやになって、わたしをおいて帰っちゃったのかもしれないなぁ。わたしはふと泣きたい気持ちになり、わたしの心臓の鼓動は早くなる。そうしてそのとき…。
Kohei: サプライズ!。
Narration(Hinano): わたしが振り向いたとき、コーヘイが二つのアイスクリームを持っているのをわたしは見る。
Kohei: さて、「コーヘイ流」メリーゴーランドは、お好きですか?。
Hinano: んー…うん。大好き!。