エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「An Empty Box」(2023 年 7 月)

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Narration(Mother): 私の夢は、マラソン世界選手権で一位になることでした。高校の頃、私は全国大会で3位を獲得し、特別強化選手として指定されました。私は毎日走り、マラソンのことのみを考えていました。私はそれは早くなり、世界選手権に参加出来ることを確信していました。しかし、それは叶いませんでした。私たちのチームが旅立つ直前に、私は脚を怪我してしまいました。それは私の、マラソンランナーとしての経歴の終わりを意味しました。そうしたあと、私は中身が空っぽになってしまいました。空っぽの箱とおんなじ。ベッドから外に出る元気さえ、私にはありませんでした。

 

 私のことを救ってくれた人物は、私のコーチでした。彼は私が新しい人生を始める準備ができるまで、待ってくれました。彼は私に何かをしろとは決して言いませんでした、ただ、彼はいつも私のそばに居てくれました。数ヶ月後、私はもう空っぽの箱では無いことに気が付きました。少しづつ、私のコーチは私が自分自身を取り戻すことを助けてくれていたのです。彼は私の運命の人になりました。そうして、私たちは結婚しました。彼は依然としてランナーのコーチをしていましたが、私の前では決して陸上の話をすることは有りませんでした。もしかすると、彼は私の気持ちを害することをしたくなかったのかもしれません。

 

 数年後、もう一人の人物が私の人生に現れました。私の夫にそっくりな赤ちゃんです。私はとても幸せでした。しかし、突然に、私の幸せは終わりました。

 

 私の運命の人は、亡くなりました。彼はある日仕事に出かけ、それきり家に帰ることは有りませんでした。私は怖くなりました。私の愛を失ってしまった。

 

「もし私の赤ちゃんも失くしたなら?。その時私はまた、空っぽの箱になるのかな。」

 と、私は思いました。

 

「私は私の子供が幸せになるために、できる限りのことをしなくちゃならないな。」

 

 それから、私は勤勉に働きました。私は私の子供のお父さんが亡くなってしまったことに悲しみを感じる時間もないほどに、勤勉に働きました。

 

 5 年が過ぎました。ある日、私は新しい街に引越しする準備をしていました。そして私の運命の人の日記を発見しました。それは押し入れの中にありました。日記の中に

 

「僕は、もう一度彼女が走る姿を見るのを切望しているのである…」

 とありました。

 

 このことは私を強く感動させました。どうして彼は、彼の生前に私に言ってくれなかったの?。彼の日記を読んだ後、私は決心をしました。私は再び走るつもり。そうして、私は地方大会への参加の準備を始めました。私は、私は問題なくやれるんだよって、彼に見せたかった。

 

Son: 母さんなら本当にうまくやるさ、お母さん!。大丈夫だよ!。

Narration(Mother): 私は私の息子の声が、どんなにか彼の父親の声のよう聞こえるのかを、信じることが出来なかった。唐突に、私は泣きそうになった。

Son: お母さん?。大丈夫?。

Mother: うん。私にはあなたがいる。だからもう、私は空っぽじゃないんだよ。

Son: えっ?。

Narration(Mother): 私はもう空っぽの箱には決して成らない。私の夢は叶わなかったけれど、私の心は運命の人の想い出でいっぱいだ。そうして今では、私の息子がいる。そうして、私は前に進めるのだ。

Son: 行けー!、お母さん!。

 

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