Kimura: フルサワ、きみだよな?。
Furusawa: キムラ?。わあ、長い間会ってないな!。
Kimura: 僕は君にあれ以来…。
Furusawa: …高校の卒業式以来!。
Kimura: そんなにも前かあ。それで、君はいま何をして居るんだい?。
Furusawa: 僕は小学校の教員なんだよ。
Kimura: わあ!。
Furusawa: 君はどうだい、キムラ?。
Kimura: ああ、ぼくは画家だよ。
Furusawa: ほんとうかい?。それはすごいね!。
Kimura: いいや、教師であることの方が、素晴らしいよ!。
Furusawa: いや、画家こそ!。
Kimura: 先生のほうが!。
Furusawa: 画家だよ!。僕はどちらもすごいと思うな。君の絵画、見ることはできるかい?。
Kimura: うん。スマホにいくつか撮ってあるよ。ほら。
Furusawa: これは、りんごだね。とても上手だね!。他にはある?。
Kimura: これは…どうだろう!。
Furusawa: また別のりんご…。
Kimura: でも茶色のシミがある。これは木から落ちたりんごなんだよ。
Furusawa: なるほど…。
Kimura: これは君は気にいると思うよ!。みる?。
Furusawa: ああ、やっと、これはりんごじゃない!。これは茶色い紙袋をもった人物だね。
Kimura: ああ、君はりんごが見えないかい?。
Furusawa: りんご?。
Kimura: りんごがその袋に入っているんだよ!。僕は君がそれを見てくれると思った。
Furusawa: 無理があるよ!。キムラ、どうして君はそんなにたくさんのりんごを描くんだい?。
Kimura: 君は教師だ。「一日一個のリンゴは医者を遠ざける。」っという言葉を君は知らないかい?。
Furusawa: 君はりんごを描くんじゃなくて、りんごを食べる必要があるんだと、僕は思うよ。
Kimura: ああ!、なるほど。僕は君に、先生はすごいなと言っただろう!。