エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Man Who Was Eaten by a Whale」(2023 年 10 月)

 

 大きな鯨に食べられた人間についての架空の物語は数多く有ります。しかし、それが実際に起きたとしたなら、皆さんはどうするでしょう?。実際に、それがアメリカのマサチューセッツ州の男性に起こったのです。彼の驚くべき物語を、聞きましょう。

 2021 年、6 月 11 日の金曜日、マイケル・パッカードと彼の仕事仲間、ジョサイヤ・メイヨーが海へ出ていました。マイケルは熟練したロブスター漁師です。彼はロブスターを、潜り降りて海底から持ってくるという方法で漁をします。彼はこれを行うために、潜水用具を身につけています。その日、マイケルは海へ潜りました。そしてジョサイヤは船に残りました。ジョサイヤはマイケルが呼吸をしている事を確認するために、海面に上がってくる気泡を見ていました。暫くの間、問題は無いように見えました。その時突然に、気泡は止まりました。次の瞬間、海から巨大な尾が現れました。それは鯨、或いは鮫の物なのか?。そして、マイケルはどこに居るのか?。

 マイケルは海面下の、暗い窮屈な場所に居ました。実際、彼はほとんど海底に辿り着いていました。そうして突然に、何かが彼をとても強く押し込めました。全てが真っ黒になり、彼は強くかき回されていました。まずマイケルは考えました。

「私は鮫に食べられたのか?。しかし、私は少しも歯で噛まれたのを感じていない。」

 そのとき、彼は理解しました。

「ああ、私は鯨の中に居るに違いない。」

 幸運なことに、マイケルは彼の潜水用具を身につけており、呼吸が可能でした。彼は考えました。

「しかしもし、鯨が深く潜るとしたなら、私は空気を使い果たすだろう。」

 

 彼が考える事ができることの全ては、彼の妻と二人の10代の息子たちのことだけでした。マイケルは脱出したいと考え、辺りを蹴ったり動き回ることを試みました。突然に、彼は一つの方向に、また、別の方向に打ち付けられました。その鯨はその頭を揺さぶり始めました。次の瞬間、マイケルは空中に飛んでいました。そうして、彼は海に着水しました。彼は思いました。

「私は、脱出できた事を信じる事が、できなかった。」

 船上から、ジョサイヤが起こった事全てを見ていました。ジョサイヤはマイケルのそばへ素早く彼の船を漕ぎ着け、彼を船上へと引き込みました。マイケルは病院へ救急搬送されました。驚くことに、彼に重大な傷を受けてはいませんでした。

 専門家たちは言いました。その鯨は恐らくザトウクジラだったのだろう、と。彼らはまたこう付け加えました。これらの鯨は通常、人間を食べることは無いので、マイケルは偶然にその鯨の口に入ってしまったに違いない、と。

 マイケルは本当に恐ろしいことを経験しましたが、彼は海に敬意を持ち、言います、自分は海で一番の幸せ物だ、と。彼はこの大冒険の数日後にテレビ番組に出演し、言いました。

「私は彼の通り道にいた事を鯨に謝罪しなくてはなりません。もう二度と私はしないでしょう!。」

 一月もしないうちに、マイケルは仕事に復帰しました。彼は今日もロブスター漁のために、海に潜り続けています。

 

プライバシーポリシー お問い合わせ