Young man: うーん、失礼します。
Older man: はい?。
Young man: 私は東京にこの四月に来たばかりで、この辺りをよく知らないのです。道を聞いてもよろしいですか?。渋谷駅まで、どうしたら私はたどり着けるでしょう?。
Older man: なるほど。いいですか、まず、この道を下っていってください。
Young man: はい。
Older man: そうしたら、あなたは山田さんの家にたどり着くでしょう。
Young man: 山田さんのお家?。
Older man: そう。あなたがそこに到着したら、呼び鈴を押す。
Young man: どうしてですか?。
Older man: それが常識というものです、若者よ。
Young man: それはわかりますが、しかし…。
Older man: あなたがそれをしたら、山田さんはあなたのために扉を開くでしょう。
Young man: はい…。
Older man: 次に、お茶を彼と楽しみます。
Young man: お茶?。
Older man: お茶の後、山田さんはあなたに彼の絵画を観せるでしょう。それは彼の趣味なのです、わかりますよね。
Young man: 絵画?。
Older man: それを観たのち、彼はあなたに、彼との夕食に参加することを依頼するでしょう。ですから、礼儀正しく、はい、と言ってください。
Young man: わたしはそうなるとは思いませんよ!。
Older man: お行儀良くね。そうしてお風呂に入り、一杯のウイスキーをいただき、夜はそこで過ごしてください。
Young man: うむむ…。僕は渋谷駅へどうやって行くのか知りたいだけなのに。
Older man: 明日の朝、山田さんはその家を出て渋谷駅へ行きます。彼は仕事へ行くのにその駅を使っているのです。もしあなたがその家を彼と一緒に出たなら、あなたは渋谷駅にたどり着くでしょう。
Young man: ありがとうございます…。で、山田さんて誰ですか?。
Older man: 私!。