Sanzohoshi (Narration): 天竺にある特別な寺への道中、私は不思議な猿に出逢った。
Songoku: お師匠様!、三蔵法師様!。私を貴方の弟子にして下さい!。
Sanzohoshi (Narration): 大きな山の下に嵌る猿が、私に話をした。
Songoku: 私の名は孫悟空。私は 500 年前、酷い事を行った大変気性の荒い猿でした。そうして仏陀が私に、教えを授ける事を決めました。
Buddha: もしお前が私の掌から逃れる事が出来たなら、お前は天国の新しい王となる。しかし、お前が出来なかったのなら、私はお前を処分する。
Songoku: 私は筋斗雲と呼ばれる魔法の雲を持っています。天国の終わりに到着したと私が考えた所まで、私はそれに乗り飛びました。其処で、私は5本の柱を目にしました。そうして私は書いたのです。「孫悟空がここに在り。」しかし…。
Buddha: お前は愚かである。お前は私の掌の中に未だ居たのである。あれらの柱は私の指である。
Songoku: 私は仏陀の掌から逃れることは出来ませんでした。そうして仏陀はこの巨大な山を私の上に置き、私はそれ以来ここに居るという訳です。
Sanzohoshi: 成程。しかし、何故お前は私の弟子に成りたいのだ?。
Songoku: 親切な仏が、もし私が三蔵法師と呼ばれる僧の弟子に成ったなら、私は自由になれるだろうと言いました。
Sanzohoshi: お前も解るように、私はこの山を動かすことは出来ない、だろう?。
Songoku: 大丈夫です。魔法のお札がこの山の頂上に在る岩に貼られています。もし貴方がそれを剥がせば、私は抜け出す事が出来るのです。
Sanzohoshi: よろしい。私がそれを行い、お前は私の弟子になるのかも知れない。しかし先ず、お前が私の弟子だと示すために、この金の輪をお前の頭に填めるのだ。
Songoku: 有難うございます!。
Sanzohoshi (Narration): 私はその猿が彼の頭に金の輪を填めるのを見た。そうして私はその山に登った。私が降りて来た後、その秀でた猿は山を持ち上げ、それを多くの破片に破壊した。
Songoku: ふうっ。ありがとうよ坊さん。俺は長い間をあの山の下で過ごしたんだよ。じゃあな!。
Sanzohoshi: 待て。お前は今や私の弟子である。私が天竺へ、特別な経典を持ち帰る目的で向かう事に、お前は力添えをせねばならない。
Songoku: お前は本当に俺がお前の弟子になるとでも考えたのか?。そんなわけがあるか!。
Sanzohoshi: お前は私に嘘を付いたのか?。
Songoku: いいや、俺は俺の知恵を利用しただけだ。
Sanzohoshi: ふむ。お前は私が想像したよりも悪い者である。
Sanzohoshi (Narration): 私が猿に与えた金の輪は、親切な仏から授かったものである。私が特別な経文を唱えるとその輪は小さく、小さくなった。
Songoku: お願いだ、やめてくれ!。
Sanzohoshi: お前は私が言うことに従うか?。
Songoku: はい、はい、はい!。貴方の言うことは何でも、私は従いますよ!。
Sanzohoshi: よろしい。
Sanzohoshi (Narration): これが、どのように私の冒険の旅が孫悟空と共に始まったのか、という顛末である。