エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Phantom of the Opera Episode One」(2023 年 11 月)

 

 私の名はラウル・ド・シャニュイ。ある日、私は長兄と共に私の幼馴染、クリスティーヌの演技を観るためにオペラ座に行った。私はずっと彼女に好意を持っていたので、彼女と話をしたいと思っていた。その日は、彼女はその美声とともに観客に感動を与えた。私は彼女の声はよく知っていたが、過去にはそのようには歌うことはなかった。数年前、彼女の父親が言っていた。音楽の天使を彼女の元へ、彼女に歌を教えるために送るつもり、なのだと。彼女は彼女の天使と会ったに、違いない。
 公演の後、私は彼女の控室に駆け込んだがその際、私は男性が彼女に話す声を聞いた。

「君は私を愛するべきだ、クリスティーヌ。」

 紳士は閉じた扉の背後で聞き耳を立てたりはしないもの。それで私は暗闇に隠れた。私は誰が私の愛する女性にそのようなことを言うのか、知りたかった。クリスティーヌがその部屋を去った後、私は暗闇をでて、その部屋に入った。しかし私は誰も見つけることができなかった。出入り口は一つしかなかった。そして私はずっと、その扉を見ていた。そんなことが起こるのか…?。
 人々がそのオペラ座に住む幽霊の話をする。彼らはその幽霊をオペラ座の怪人と呼んでいた。彼らは言う、その怪人は黒いテイルコートと仮面を身に着け、オペラ座の隅々までを知っているのだ、と。その日舞台の下で一人のスタッフが死んでいた。オペラ座の怪人が殺したと、みなが言った。
 その数日後、オペラ座の二人の新しい支配人宛に手紙が届いた。それにはこう記されていた。

「貴殿たちは五番ボックス席を私のために常に確保しなければならない。月給 20,000 フランを私に与えなければならない。クリスティーヌを主演歌手にしなければならない。もしこの条件を受け入れなければ、今夜悪いことが起こるだろう。」

 そこには P.O. とサインが在った。オペラ座の怪人からということだろうか?。
 無論、支配人たちはその手紙に笑うのみであった。いつものよう、主演はカルロッタだった。そしてクリスティーヌはただ少しの部分を、担当する。支配人たちと言えば、彼ら自ら五番席に座っていた。オペラが開演した。カルロッタは大きな声援の中、舞台に上がった。彼女は自信に満ち情熱と共に歌い、観客は熱狂した。しかしその時、奇妙な音が彼女の口から現れた。それはまるで、蟾蜍の声のように聴こえた。彼女は何度も、歌いあげることを努めたが、彼女の美しい歌声はどれもが蟇のようだった。

 

「ゲッ! ゲッ!」

 

 観客はまず、騒然とした。そして、彼らは静かになった。支配人たちは彼らの席で動けないほどに衝撃を受けていた。怪人が言っていたのは、これだったのか?。

 その時、背後に支配人たちは声を聞いた。

 

「シャンデリアは彼女の歌が、お嫌いのようだ。」

 

 支配人たちは天井を見上げ、叫んだ。観客たちの頭上にある 200 キログラムのシャンデリアが今まさに、ずり落ちていた。それが観客たちの中へ、大きな衝撃と共に落下した。

 

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