エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Lost and Found in Antarctica」(2023 年 12 月)

 

 1914 年の後半、アーネスト・シャクルトンという名のアイルランド系イギリス人の探検家が南極大陸、南極の周辺の地域、への航海を、エンデュアランス号と呼ばれる船で行いました。この船は氷に覆われた海域でも進むことができました。アーネストの目標は徒歩で大陸を横断することでした。彼は彼を援助するための 27 名の隊員たちを船に乗せていました。そうして、1915 年 1 月、すべてがうまく行きませんでした。船は氷の中に閉じ込められ、全く動けなくなってしまったのです。

 約 9 ヶ月間、アーネストと彼の隊はエンデュアランス号の中で生活しました。しかし 10 月になり、船が氷で傷んだために彼らは船を降りなければなりませんでした。船はゆっくりと沈み始めました。そうして彼らは氷の上にキャンプしなければなりませんでした。彼らは 3 隻の救命艇と、できる限り多くの食料を運び出しました。彼らが食料を使い尽くした時、彼らは生きるために海豹を食べました。彼らは誰にも連絡できず、彼らが何処に居るのか、誰にもわかりませんでした。

 1916 年 4 月、アーネストの隊は彼らが上に居る氷がとても薄いものだということに気が付きました。それで彼ら全員はエンデュアランス号の救命艇に乗り込み、160 km 離れたエレファント島と呼ばれる場所へ航海しました。それは大変な航海でしたが皆はその島へたどり着きました。それでもなお、彼らはいまだ安全な状況ではありませんでした。

 

 アーネストは彼らのことを救助に来る者は居ないと確信していました。

「私は救助を得るために、私の隊の最も力強い5名とサウスジョージア島まで航海するつもりだ。もしそうしなければ、我々は全員死ぬだろう。」

 少ない装備のみと海図の無いまま、彼らはサウスジョージア島に向かいました。それは簡単な航海ではありませんでした。その島は 1,300 km 離れていました。そして海は、荒々しいものでした。

 15 日の恐ろしい日々の後、アーネストと彼の隊は島へ到着しました。彼と他 2 名が、ノルウェーから捕鯨に来る者がある反対側へと、山を登り超えていきました。捕鯨者たちは彼らに向かって歩いてくる、ぼろぼろの服を着た男を見て驚きました。

「お前たちは何者だ?。どこから来た?!。」

「私の名前はアーネスト・シャクルトンです。」

 アーネストはエレファント島へ向かうために、捕鯨者たちと救助隊をまとめあげました。初めの 3 回までは、天候のために成し遂げることができませんでした。そしてとうとう、4 回目、彼らはやり遂げました。アーネストが島へ近づいた時、彼は人を見ました。彼は数え上げて、こう叫びました。

「全員が、ここに居るぞ!。」

 

 アーネストが島を出発してから 90 日が経過していました。そして皆はまだ生存していました。アーネストには南極大陸徒歩横断は叶いませんでしたがしかし、彼の強いリーダーシップが彼の隊員たちを救うことへの加勢となりました。

 エンデュアランス号の方ですが、長い間その船が何処に在るのか誰にもわかりませんでした。しかし、2022 年の初め、その船は発見されました。大変よい状態で発見されたため、専門家は驚きました。船に書かれた「エンデュアランス」という名をはっきりと読むことができます。107 年後にアーネスト・シャクルトンとエンデュアランス号の物語はとうとう完結したのです。

 

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