エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Using Miso Soup to Escape Prison」(2023 年 12 月)

 

 皆さんは刑務所から脱獄することができるでしょうか?。ある日本人の囚人は 4 回脱獄しました。そして彼は極めてクリエイティブな方法でそれを行ったのです。さて、どのようなことが起きたのでしょう。彼の信じられない物語について、さらに見ていきましょう。

 白鳥由栄が初めに刑務所に送致されたのは 1935 年、彼が 28 歳の時、殺人の容疑のためでした。最初の脱獄のため彼は針金を彼の牢の鍵を開けるために用いました。由栄は看守が暴力的で不親切なために逃げたかったのです。彼は屡々考えました。

「看守は我々を人間だとは考えていない!。」

 由栄はすぐ数日後に逮捕され別の刑務所に送られました。この際には彼は、手と足で壁を押さえつけ彼の牢の天井まで登ることで、脱獄しました。登ったところで天窓から逃げました。

 

 後に彼は再び刑務所に送られました。この回のそれは、北海道の北東部に在る網走刑務所でした。最も凶悪な囚人のみがそこへ送致されていました。

 彼は常に手錠を彼の手首に掛けられまた、彼の脚には鎖をつけられて居ました。また、看守は決して彼を牢の外へだすことは有りませんでした。彼は考えました。

「奴等は冬の間には夏の囚人服を着せ、夏には冬の服を身に着けさせる。私は死ぬだろう!。逃げなくてはならない。」

 この回、由栄は味噌汁を脱獄に用いました。牢の扉には金属製の棒がはめてある小さな窓が在りました。由栄が味噌汁を得るときは必ずいつも、その金属製の棒に味噌汁を付着させました。数カ月後、その金属棒は味噌の塩分により弱くなっていました。そして彼はその棒を窓から外すことができました。窓はとても小さなものでしたが、由栄は特別な技能を持っていました。彼は肩の関節を脱臼させることができました。脱臼させることができる、とは彼の肩の関節から、彼の腕を抜いてしまうことができるということを意味します。彼はこの技能を用いて、窓から抜け出しました。

 二年間の間、由栄は山にこもっていました。そうしてある日、彼はトマトを盗んでいるときに農民を殺害しました。彼は捉えられ、この回には死刑判決を受けました。彼の牢は高い壁をと極めて小さな窓のものでした。脱獄は不可能に見えましたので、看守は手錠を用いませんでした。しかし由栄は椀を使い床の下にトンネルを掘りました。

 

 約一年後、由栄は警官に再び逮捕されました。しかし事情は変わりました。彼の死刑判決は取り消され、懲役 20 年となりました。13 年後、彼は模範囚のために仮釈放されました。この刑務所では彼は一般の受刑者と同様に扱われたため、脱獄を試みることはありませんでした。由栄は 1979 年に 71 歳で没しました。

 由栄の物語はいくつかのテレビ番組や小説になりました。有名な漫画の中で、彼は登場人物の一人のモデルとなっています。その創造的な刑務所からの脱獄方法は、今日も人々を驚かせ続けています。

 

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