ジョイ・ミルンという名の女性が彼の夫、レス、とスコットランドで暮らしていました。彼らが結婚して約 10 年後くらいに、ジョイはレスの首と肩からくる奇妙な匂いに気づきました。その時、彼女はそのことについてあまり気にしませんでした。しかし 12 年後も、その匂いがまだ在ったのです。彼女はまた、レスが以前よりも怒り易くなったことにも気がついていました。ジョイは心配になり、彼らは医者に診てもらいにいきました。そして、レスはパーキンソン病に罹っていることを告げられました。
パーキンソン病の患者は徐々に彼らの筋肉のコントロールを失います。彼らは歩くことも話すことも困難になる場合もありそして、彼らの手は震えることもあります。患者たちはこららの症状を抑える薬を得ることが出来ますが、現時点では、回復するための手段は存在しません。また、誰かがこの病気を持っていることを明確に示すことができる試験も存在しません。
この病気と共に暮らす数年後、ジョイとレスはパーキンソン病の患者を支援する団体に参加することを決めました。ジョイがその会合に初めて行った時に、彼女は驚きました。
「私は衝撃を受けました、なぜなら全ての患者さんたちが私の夫のような匂いを発していたからです。」
ジョイは大学の研究者にこのことを伝えました。彼は驚きました。彼はジョイに、12 のTシャツを嗅がせ、どれが患者がきていたかどうかを彼に伝えるように言いました。ジョイは一つだけ間違えました。しかし、その間違いは実は正しいものだったのです。なぜなら、8 ヶ月後にそのシャツを着ていた患者はパーキンソン病であると告げられたからです。ジョイはその患者が医者に診られる前に、パーキンソン病を嗅ぎ取っていたのです。
ジョイの夫、レスは 2015 年に 65 歳で亡くなりました。彼が亡くなる直前、彼はジョイに、どうして彼女がパーキンソン病を嗅ぎ取ることができるのか、見つけ出すように言いました。彼は言いました。
「君はこのことをしなければならない、なぜならそれは画期的なものを産むだろうから。」
ジョイは彼女の夫が彼女にすべきだということをそのまま、実行しています。彼女は今ではイギリスのマンチェスター大学の科学者と一緒に働いています。彼らはパーキンソン病の患者由来の、ある型の油分を発見しました。この油分は患者の首、背中、から見つかります。これがジョイが、夫からパーキンソン病を嗅ぐことが出来た理由です。科学者たちは今は、患者がこの病気を持っているかどうかを示す新しい試験を試しています。その新しい試験は簡易で痛みのない物です。患者の背中から幾らかの油分を拭き取り、それを研究室で検査します。その試験は患者が病気かそうでないかを見つけ出すのに、約 3 分間かかる物です。
パーキンソン病は人体をとてもゆっくり冒します。このことは人が問題を抱えたときにはすでに状況は深刻な物だということを意味します。もしこの病気がより早くわかったなら、パーキンソン病と共にある人生について準備を始めることが出来ます。うまくいけば、この新しい試験は将来広く用いられ、パーキンソン病患者の人生に違いをもたらすことでしょう。