Mother: あなたそれ本当?。50,000 円?。
Daughter: そうよ、54,000 円プラス税金。だから、大体 60,000 円ね。
M: でも、彼らのホームページでは、「わたしたちはあなたのパソコンから 20,000 円でデータを復旧します。」となっていたわよ。
Da: お母さん、それは彼らの最低料金よ。彼らは正直だよ。彼らは 20,000 円「から」と言っていたわ。でしょう?。
M: そうだとは、思うよ。
Da: とにかく、これが領収書。私はそれに支払いました。時間のある時に私にお金を返していただけるかしら?。
M: うん、勿論よ。あとで返します。
Da: うん、わかった。
M: おとうさんが私にそうするよう頼んだわけだけれど、でもわたしそんなに高価なものだとは知らなかったわ。
Da: それは、こんなに古いパソコンを長い間使い続けている、お父さんの責任だよ。
M: そうねえ、おとうさんは自分のもの、とても大切に使うからね。
Da: そうだね。でも一般的にデータのバックアップはふつう取っておくものだよ。特に古いパソコンだったならね。
M: わたしパソコンのこと何にもわからないから。だから私に怒らないでね。で、パソコンはどこなの?。
Da: なくなっちゃったわよ。
M: なくなっちゃった?。どういう意味?。
Da: 頼んだ会社は壊れたパソコンからデータを吸い上げただけ。彼らはパソコンは治せないわよ。それを修理となると本当に高価よ。彼らは私に、同じ値段で3台パソコンが買えます、と言ったわ。
M: おとうさんは悲しむだろうなあ。
Da: それで、お父さんの調子はどうなの?。彼は良くなった?。
M: おとうさんの容体はさほど変わってはいないわ。でも、わたしおとうさんのこと心配なの。
Da: どういう意味?。
M: おとうさん、良くなる希望をあきらめちゃったように見えるの。わたしがおとうさんをお見舞いに行ったときさえ、おとうさん窓の外をいつも見ていて、私が話しかけた時も何も答えないの。
Da: そっか、私がなんとかしてみるよ。私お父さんに話してみる。
M: ありがとう。おとうさん、検診室から早くでてきてほしい。
Doctor: 失礼します。ヤマダさんですね?。
M: はいそうです、先生。私の夫の状態はどのようでしょうか?。
Do: 彼の検査はすでに終了しています。彼は今は彼の病室にいらっしゃいます。
Da: 私の父の容体は、良いですか、悪いですか、先生?。
Do: 父?、ああ、貴方はヤマダさんのお嬢さんですか。
Da: そうなんです。で、お父さんの状態は?。
Do: 貴方にはお礼を言わないとならない。彼の容体は本日、とても良くなりました。
Da: 私にお礼?。
M: どういう意味でしょう、先生?。
Do: 貴方は彼にDVDを作ってあげた、ですよね?。彼のパソコンの中にあった写真全部が記録されているDVDを。
Da: はい、作りました…。
Do: 貴方のお父さんは私にこう仰っていました。この写真が彼をもう一度外に出たいと思わせた、と。彼は回復して家族旅行に行きたい、と仰っていました。
M: おとうさんが本当にそんなことを?。
Do: そうですよ、ヤマダさん。もしこのまま彼が回復を続けたなら、貴方のご主人はすぐに病院を退院しますよ。
M: ああ、ありがとうございます、先生!。
Do: 私にでは無く、お嬢さんに感謝を伝えてあげてください。
M: あなたのおとうさん、会いに行こう!。
Da: パソコンの復旧は高くついたけれど、お父さんにとってそれは最良のものだったんだなと私思うよ。
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