Ben: おい、アキト!。このサムライの衣装、僕に似合うとおもわないかい?。
Akito: いや。それは君には小さすぎるよ!。
B: (鐘が鳴る)あの音はなんだい?。
A: 「時の鐘」時をつげるベル、からの音だね。あそこにあるあの塔の中に在るんだよ。
B: あー、あれが時計だったとはしらなかったな。
A: 午前6時、お昼の12時、午後3時、そして午後6時に、鐘は4回鳴るんだよ。
B: それじゃあ今は午後3時だな。おやつのじかんだ!。菓子屋横丁と呼ばれる場所がこの辺りにあるときいたよ。
A: そうなんだよ。そこにはたくさんのお菓子やさんがある。そこは古い日本の街にすこし似ているよ。
B: いこうよ!。
A: 待って、君はその侍の衣装を着るつもり?。
B: もちろん、ぼくはそのつもりだよ。レンタルショップはこれを着て川越を歩き回っていいって言ってたよ。
A: ありえない!。そんなへんな格好の侍と一緒に歩きたくないよ!。
B: ぼくらはストリートパフォーマーだよ。もんだいないよ。
A: あーっもう!。
N(A): ベンはいつもぜんぶ物事を決めてしまう。僕は今日は池袋に行きたかった。でも、ベンが突然川越に来たがって…。
B: おい、アキト。さつまいものお菓子が売られているよ。
A: 薩摩芋は川越の名物なんだよ。
B: さつまいものどら焼きや、たい焼き。シュークリームまであるね!。
A: 全部買ったの?!。菓子屋横丁はどうするんだよ?。
B: ぼくは全部胃袋に収めることができるよ!。
A: 大通りの蔵造りゾーン、古い倉庫ゾーンにそって、古い建物が多く建っている。いくつかは江戸時代や明治時代から在るよ。そのほかは大正や昭和からだね。
B: ワオ。まるで時を戻って旅しているみたいに感じるね。
A: 昔の日本がどのようだったのか、どうやって君は知るんだい?。
B: ぼくは以前に侍ムービーを観たんだ。おい、あれはなんだい?。
A: 飴だね。
B: あめ?。棒のようにみえるよ。
A: 良く見て。あの職人さんは小さく切り取るところだよ。
B: おもしろい!。きみのジャグリングよりいいね。
A: なんだと?!。
B: ねえ、あれもあめだよね?。
A: ううん。あれは麩菓子とよばれる物だよ。棒状のやわらかいパンを、茶色い砂糖で包んだ物だよ。川越のお菓子として有名だよ。
B: いくつかぼくに買っておくれよ。
A: ねえ知ってるかな、僕らはこの街を楽しむことができるのは幸運なんだ。ここで2015年に火事が有った。5件のお店が焼け落ちてしまったんだよ。
B: そうかあ。たった5年なのに、すべては普通にみえる。
A: この地域の皆さんが、一致団結してお店の再建をしたからね。
B: それはすばらしい。そのことからぼくらは学べるかもしれないね。
A: 学ぶ?。どういう意味だい?。
B: 人々がこの街をつくった、そして彼らはそれをより良くし続けている。ぼくはぼくらもパフォーマンスに対して同じことができるとおもうんだ。
A: 僕は僕らの芸、好きだよ。それを変える必要はないよ。
B: でも、ぼくはそれをよりよくできると思うよ!。映画館がここにはある。ときどき、上映している映画のために特別イベントを開催することがあるよ。ぼくらはそれぞれの町でなにか特別なことができるかもしれない。
A: どんなふうな?。
B: 川越では、さつまいもでジャグリングをする。
A: ベン、食べ物であそぶのはやめよう。