それは天気の良い日の山の中のことだった。風は優しく吹いていて、太陽の日差しが木々の葉の間に輝いていた。山の全ての動物達が静かな午後を一緒に楽しんでいた。そうして、ウサギは話し始めた。
「なにかしようよ!よしじゃあ、だれが一番早く走れるか、みてみよう!」
「それはいいね」
「カメさん、ぼくと競争したくない?」
「いいね、なんだか楽しそう」
「ははは!、でも君はとても遅いよ!。君はそんなにも短い足を持っているし、重い甲羅を背負っているし。どうやって走るの?。」
「ぼくは走る必要はないよ、競争に勝つためには。」
「なんの話をしているのさ?。ぼくは風のようにはやく走れるんだぜ?」
「知ってる。でもぼくが勝つよ。ぼくと競争するの?或いはカメのぼくに負けることを恐れているのでは?」
「ははは、ほんとうに面白いことを言うね。でもぼくに負けたいのであるなら、競争しようか」
そうして、彼らはキツネに頼んでスタート地点とゴール地点、そしてコースを選んでもらった。
その後日、ウサギとカメはスタート地点に立ち、キツネの告げるスタートを待っていた。全ての動物達が周りに立ち応援していた。
「位置について、よーい、どん!」
ウサギは風のように遠くへ走っていった。そしてカメは、いつもの彼のスピードで歩き始めた。ウサギはカメの遥か先までひたすら走った。ウサギは少しの間立ち止まった。
「ははは。カメはとても遅いな。この競争にはぼくが勝つね。彼は現時点でぼくに追いつくことはできない。ああ、いい日だな!。この地面に生える草はとても柔らかいし。少しの間休もうかな。そのあと、ゴールに向かって走ろう。」
そうしてウサギは草のうえに横たわり、目を閉じた。彼はそんなに長く居座るつもりは無かったが優しい日差しと風は、気持ちが良かった。彼は眠くなった。数分の間彼は眠りについた。
ウサギが寝ている間、カメは歩き続けた。彼は一度も止まらない。彼はひたすら歩いて殆どゴールにいる。その時ウサギは目が覚めた。
「あー、気持ちよかった。よし、再び走る準備ができたぞ。ほらみろよ、遅いカメはどこかな。。。何っ?何だとっ!」
ウサギはカメをみた。カメは殆どゴールしている!。ウサギはとても驚いた。ウサギはできる限りの速さで走ったが、しかしカメがウサギの前にゴールした。カメはウサギに言った。
「ぼくは遅いかもしれない、しかし、歩き続けた。」
--Slow and steady wins the race.
(競争には、遅くて確実なものが勝つ。)