Yuri: で、それで終わり?。あなたたち二人は別れたの?。
Kentaro: そうなんだよ。
Y: そうなんだよ、ですって?。それだけ?。
K: ユリ、どうして君は怒っているの?。
Y: 彼女はあなたと結婚するつもりだって言っていたよ、ケンタロウ。それなのに彼女はあなたと別れたって?。信じられない。
K: それは複雑な話なんだよ。
Y: でもまだ…。
K: この話をこれ以上するのは止めよう。それは一年以上前の事なんだ。
Y: どうして誰も私にその事を伝えてくれなかったのよ?。
K: 君は福岡支社に居ただろう。それに皆は、誠実な人だというだけだと思うよ。まあとにかく、時間をみてよ。そろそろ行かないとならない。今夜の我々の食事は僕が払うよ。
Y: だめよ。私、半分支払うわ。
K: でも、僕が君を今晩の夕食に誘ったんだよ。
Y: それがなによ?。貴方は私の先輩でも無いよ。私たちは同じ年に入社したのよ。それにもし私におごるのなら、レストランを選ぶ前にそれを言ってよ。
K: ああ、そうかそうか。居酒屋でなんて、おごられたくは無いね。分かった、じゃあ今週の土曜日に出かけよう。君がレストランを選んでさ。
Y: ほんとうね?。
K: ああ勿論!。
Y: やった!約束、守ってよ!。
K: でもユリ、我々の給料が幾らか、知ってるよね?。ものすごく高価なお店は選ばないでね、頼むよ?。
Y: 大丈夫大丈夫。じゃあ土曜日に会いましょう!。
(土曜日)
Y: ケンタロウ!。ここよ!。
K: やあ、ユリ。で、僕らはどんなレストランに行くの?。
Y: そのうち分かるわよ。
K: 予約はしたの?。
Y: 今日のレストランは予約を取らないのよ。
K: えっ?。長い行列を待つ、有名なお店に行くのかな?。
Y: おしえない。
K: 君は僕が行列を待つの嫌いなの、知っているだろう?、ね?。
Y: ジャジャーン。着いたよ!。
K: ここ?。ラーメン屋があるだけだよ。ガード下だし。
Y: 私いつもずっとここで食べたかったのよ。
K: それは分かったけれど、ほんとうに君は今晩ここ食べたいのかい?。
Y: 100パーセントそうよ!。このようなお店に女性が一人で入るのは、難しい場合が在るのよ。
K: でもここは居酒屋よりも安いとおもうよ。
Y: 私でよかったね、ケンタロウ。
K: そうだね…。
Y: 私こういう場所に行くの好きなの。とても楽しいよ。そう思わない?。
K: うん、そうだね。でも…。
Y: 私、餃子とチャーハンと、ラーメン頼む。良いかな?。
K: いいよ。
Y: わーい!。じゃあ中に入ろう!。
K: あ…うーん…ユリ?。
Y: なによ?。私お腹ぺこぺこよ!。
K: うーん…君、今彼氏いる?。
Y: 彼氏?。
K: そうだよ…。
Y: 居ないよ。どうしてそんな事聞くの?。
K: うん…もし君に彼氏が居ないんだったら…僕は君の…なれ…。
Y: ごめん?なんて?。
K: な、何でも無い!。
Y: 冗談よ。聞いていたわ。私は、あなたの恋人になりたい!。