エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Audition」(2020 年 6 月 10 日 放送分)

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Assistant Director(AD): 足をお運びくださり、有難うございます。我々は数日以内に、結果をお知らせいたします。ナオヤさん、彼女の事をどのように思われましたか?。

Naoya: 彼女は主役のイメージにはマッチしない。

AD: わかりました。次の方をお呼びします。

Narration(Naoya): 私は25年間、映画監督として働いている。今日は、私の次回作の主役の為のオーディションを開いている。正直に言えば、びったりとした役者を見つけるのは難しい。なぜなら、このキャラクターは私の初恋、ヨシコさんのようなものだからだ。ああ、ヨシコさん。僕は君の快活な声を、いつでも想い出せる。

Machiko: はじめましてっ!。私は、ナカムラマチコといいます!。私は、18歳です!。

AD: わっ!。そんなに大きな声で話さなくてもいいよ。聞こえます。

N: いいんだよ。それで、君はどちらがご出身だろうか?。

M: 札幌から来ましたっ。

N: ほんとうかい?。僕も、札幌出身なんだよ。

M: 知ってます。私の母親が私に、監督は高校の同級生だと言って居ました。

N: 君のお母様が?。彼女は誰なんだい?。

M: 私はシライシヨシコの、娘なんですっ。

N: ヨシコさんの、お嬢さん?。

AD: ナオヤさん!。大丈夫ですか?。

N: うーん…。うん、それで、ああ、君のお母様は元気かい?。

AD: (小さな声で)ナオヤさん、個人的な質問はしない方がいいです!。

N: (小さな声で)しかし、知りたい事なんだよ!。

M: 私の母親は元気です。彼女はいつもみんなに、監督の知り合いだって、言って居ます。

N(N): ヨシコさんが、僕のことを?。

AD: マチコさん。君のお母様はナオヤさんのお知り合いかもしれない。しかしだからと言ってそれは、君がこの役を獲れることを意味はしない。ですよね、ナオヤさん?。

N: 勿論そうだ。よし、わかった。台本の8ページを開いてみてください。この台詞はヨシコの…うむ、違う、ヨシエの台詞だ。僕に聞かせてくれるかな?。

M: わかりましたっ。

N: はい、スタート!。

M: ”ナオキ!まって!。どうして私と話してくれないの?。なにがあったの?。”

N: カアット!。(小さな声で)彼女は良いと思う。

AD: (小さな声で)マジすか?。

N: マチコさん、僕は君に、私の作品のスターになって欲しい!。

M: ほんとですかっ?!。そのようなお言葉をいただき、わたしはとても嬉しいですっ!。

N: そして、君は何か聞きたいことが在るかな?。

M: 実は、在ります。この物語は私のお母さんについてのお話ですか?。

N(N): ああ、まいった!。彼女は気付いて居た!。

N: うむ、どうしてそう思うんだい?。

M: ええ、この物語は札幌が舞台です。そして、配役の名前、ヨシエ、は私の母の名前にとても似ています。

N: 札幌には同じような名前を持つ女性は沢山いるよ。

M: でも、この物語の男は、ナオキという名前です。そして、監督のお名前はナオヤ。これは、実話なのでしょうか?。

N: うむ、うう、僕は考えを改めたよ。君はこの映画には出演できない。

M: おお、わかりました…。有難うございました。左様なら。

N: 待って!。僕は君がそんな悲しい顔をするのを見て居られない。僕はまたさらに考え方が変わった。君が主役だよ。

AD: うーん、ナオヤさん。体調は大丈夫ですか?。

N: おおお、しかしヨシコさんが、彼女は僕の初恋の相手だったと知ったならばどうなる事だろうか…。

M: 私のお母さんが監督の初恋の相手ですか?。

N: そうだ…。

M: お父さんには内緒ですよっ、でもお母さんも、監督が初恋のお相手だったよっ、て、言ってましたよ!。

 

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