むかしむかし、イタリアにて、三人の娘を持つ王がいました。ある日王は尋ねました。
「私は誰が一番私のことを愛しているか、知りたいと思う。お前たちがどれほど私のことを好きなのか、言いなさい。」
一番上の娘が言いました。
「パパ、私は私の眼と同じくらいにパパのことが好きです。」
二番目の娘が言いました。
「お父様、私は私の心臓と同じくらいにお父様のことが好きです。」
その王は娘たちの答えを聞いて幸せな気持ちになりました。その時、一番下の娘が言いました。
「私は父さんのことを水と塩と同じくらいに、愛しています。」
王は大変に怒りました。
「お前は水や塩くらいに私のことを考えているのか?。お前を殺してやる!。」
一番下の娘を連行するために兵士たちが来ました。しかし、彼女の姉たちは兵士たちに、代わりに犬を殺すように頼みました。彼らはそのようにし、その犬の舌を王に差し出しました。可哀想な姫は森に置き去りにされました。そして、魔法使いが彼女を見つけ、彼の家に連れて帰りました。
何年も過ぎ、他の城の王子がその姫を見て彼女と恋に落ちました。彼らは結婚を決めました。魔法使いは姫に言いました。
「貴方は貴方の結婚式に貴方の父上と二人の他の王を招待しないとなりません。夕食にて、父上に水を飲ませてはいけません。そして父上の料理は塩を抜いた料理にすることを確約してください。最後に、貴方は私を式の前日に殺さないとなりません。」
式の前の日、その姫と王子はその魔法使いを殺しました。その時突然に、魔法使いの家が黄金の階段のある美しい城になりました。
次の日、三人全ての王が式に現れました。姫の父親はその花嫁を見てもそれが彼の娘だとは知りませんでした。
夕食にて、参加者が良い料理と良い酒を楽しんでいました。しかし、姫の父親はそうではありませんでした。姫はこれをみて彼に尋ねました。
「何故貴殿は食事をなさらないのですか?。私達の結婚式の料理がお気に召しませんでしたか?。」
その王は答えました。
「ああ、いいえ。私があまり気分が良くないと言うだけのことです。」
「でも、お肉の方も試して頂かないと。」
姫はそう言い、その王の皿にいくらかの肉を用意しました。王はその肉を彼の口の中に入れ、食べようと試みました。しかし、それは塩抜きで調理されているので味がありませんでした。また、彼には水が出されていなかったので、彼はその肉を食べることができませんでした。
食後に人々は会話を始めました。そしてその王は彼の娘の話を悲しそうに話しました。
王の話が終わった時、その姫は彼女の昔の服で現れました。
「父さん、私です。貴方の一番下の娘です。塩と水がどれほど重要なものか、貴方は理解しましたね。私が父さんを大変に愛していることが分かりますか?。」
その王は驚き、そして幸せな気持ちになりましたが、同時に気まずい気分になりました。彼は姫に彼を許してくれるよう頼みました。そして、その一番下の娘は彼を許しました。彼らはそれ以来皆幸せに暮らしました。