エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「A Guitar Comes Home」(2023 年 4 月)

 

 1977 年、ランディ・バックマンという名の、有名なカナダのロックスターは彼のお気に入りのギターを盗難されました。45 年後にそのギターは日本で、彼の元へ戻りました。どのようにして彼は彼のギターを見つけ出し、そしてなぜそれが日本に在ったのか?。この驚きの物語について、さらに真相を見ていきましょう。

 1977 年のある日、ランディが彼のバンドと共にツアーを行なっている際、彼のギターは彼のホテルから消失しました。警察はそれを探し出す事が出来ませんでした。ランディは大変に悲しみました。

 

「あのギターと一緒に、私はたくさんのミリオンヒット曲を書いたんだ。あれは、魔法のギターのような物だったんだよ。」

 

 10 代の頃、彼は一所懸命に働いてそのギターを買うために 400 ドル貯金しました。

 

「あの当時、私は新聞配達をして、週に 2 ドル稼いでいたんだ。」

 

 ライブ演奏の後、ランディのマネージャーがいつもそのギターを保管していました。しかしその日、マネージャーはそれを保管することを忘れたのです。

 インタビューで、ランディは屡々彼の盗まれたギターについて話をしていました。彼は 300 以上のギターを同じ楽器メーカーから購入していました。しかし、彼の魔法のギターと同じくらい良い状態のものは、存在しませんでした。2020 年、ウィリアム・ロングという名の男性がそのギターのことについて耳にしました。彼はランディの大ファンでしたので、そのギターを探し出すことを決めました。ランディのギターはいくつか特徴のある木目を持っていました。そうして、ウィリアムはネット上で同じようなギターの写真を捜索しました。

 

 暫くのち、彼は日本で、同じような木目をもつギターを発見しました。東京にあるビンテージギター販売店が、テキサス州の売人から購入していました。しかしその店は既に誰かにそれを販売した後でした。ウィリアムはさらに調査を続け、TAKESHI という名のギター奏者の、ある映像を発見しました。彼は思いました。

 

「TAKESHI のギターのあの木目は、ランディのそれと一致している。」

 

 ウィリアムは失われたギターをついに見つけ出したのです。直ちに、彼はランディにこの良い知らせを伝えました。

 

「これは信じられない!。私は私のギターをずっと探していたが、ほとんどもう諦めていた。」

 

 そのギターを所有していた男性、TAKESHI、は作曲家で演奏家です。彼は嵐、TOKIO、そのほか、日本で有名なグループに数多くのヒット曲を提供しています。TAKESHI はそのギターを 2014 年に購入しました。

 

「私はそのギターを初めて弾いた瞬間、それを買わないとならないと分かった。」

 

 すぐにランディは TAKESHI に連絡を取り、オンラインで話をしました。TAKESHI はそのギターに対するランディの愛情に心を動かされ、それを彼の元へ帰すことを約束しました。ランディは TAKESHI に極めて近い状態のギターを送ることを決めました。2022 年 7 月、二人のミュージシャンは東京で会い、ギターを交換しました。ランディは TAKESHI とそのギターに会った際、彼は笑顔でこう言いました。

 

 「私のギターを丁寧に世話してくれて、有難う。」

 

 そうして、彼らは何曲かを一緒に演奏しました。

 45 年たち、その盗難されたギターはついに、その所有者の元へ戻ったのです。

 

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