Photographer: 失礼。
Man: はい?。
Photographer: 私、ストリートフォトグラファーでして、貴殿の写真をぜひ撮りたいのです。構いませんか?。
Man: 私の写真?。もちろん、いいですよ!。
Photographer: あなたのファッションセンスを私は、素晴らしく気に入っているのです!。
Man: ああ、ありがとう。
Photographer: それでは先ず初めに、ジャケットを脱いでいただけますか?。
Man: ああ、ジャケットは今日の自分の着こなしのなかで気に入ってるところなんですよ…。
Photographer: 私が思うにそれが無ければ、あなたはより「あなた」らしく見えると思います。
Man: しかし、私はこのジャケットの下には普通の白いTシャツを着ているだけなんですよ。
Photographer: シンプルな衣服は時に、最高にファッショナブルなものです!。
Man: あなたがそう言うのなら。
Photographer: さて、ジャケットをあなたの右手にあるベンチに置いてください。どう言うふうに見えるか観てみましょう。完璧だ!。あなたの靴と靴下も脱いで、そのベンチに置いてください。
Man: 僕の靴と靴下を?。確かですか?。
Photographer: ええ。とても良いです。もう何枚か撮りましょう。
Man: 失礼しますが。
Photographer: はい?。
Man: なぜあなたのカメラは私にではなくベンチに向いているんですか?。あなた、私の服を写真に撮ってるんですか?。
Photographer: 心配しないでください。あなたも写真に入っていますよ。ほら?。
Man: これは私のつま先の先っちょじゃないですか!。あなた私の顔すらみない。もう私、帰ります。
Photographer: うむむ、最後にひとつお願いしていいですか?。
Man: なんですか?。
Photographer: あなたのジャケット、靴下、靴、を置いて行っていただけませんか?。
Man: 絶対に断る!。