Satsuki: いらっしゃいませ、本日はどう言ったご用件でしょうか?。
Robber 1: このバッグに金を全て入れるんだ!。
Satsuki: なんです?。
Robber 1: 早く!。
Satsuki: あああ…。これは銀行強盗ですか?。
Robber 2: 黙れ。そうすればお前に我々が危害を加えることはないだろう。
Satsuki: ああ、だめ!。強盗さんはお二人なんですか?。
Robber 1: おい、俺の言ったことは聞いたか?。金を、このバッグに、入れろ!。
Satsuki: わ…わたし、出来ません。
Robber 1: はあ?。
Satsuki: 私どもの顧客様がたは我々を信用しています。お客様がたはお客様がたの金銭は私たちの銀行にあり安全であると、考えております。ですから、私はお二人に一切のお金を渡すことは出来ません。
Bank Manager: サツキさん?。あなた何をしているの?。彼の言う通りにしなさいっ!。
Robber 2: お前の上司の言うことをお前は聞いた方がいいぞ。お前は勇気があるな。しかし、勇敢さが賢明ではない場合もある。俺がお前に授業してやるよ!。
Bank Manager: ううう、強盗様、それは良い思いつきでは無いと、存じ上げます。彼女は…。
Satsuki: お二人は、私が女性ですから弱いとお考えなのであれば、お二人は間違いを犯しております!。
Robber 1: はっ?。
Bank Manager: サツキさん!。
Robber 1: おお…あぐッ!。何が起きた?。お前、俺を今投げたのか?。
Satsuki: これはワンアームショルダスロウ、一本背負いよ!。私、柔道の黒帯を所持しておりまして。
Bank Manager: サツキさん、彼を逃してあげなさい、これは訓練、思い出して?。
Satsuki: 訓練っ?。
Bank Manager: 私たちはあなたに、防犯訓練が在るかもしれないと、伝えたでしょう。この強盗さんたちは、俳優さんよ。
Satsuki: ああ、そうかあ。先週おっしゃられていましたね。ほんとうにごめんなさい!。思わず投げてしまいました。
Robber 2: どうしたら私たちにこんなこと出来るんですか?。私たちは台本に従っているだけですよ。
Bank Manager: 私ども、謝罪申し上げます、強盗様。冒頭から始めていただけませんか?。
Robber 1: 気が進まないですが、我々はお給料はいただいておりますのでそれでは…。
Bank Manager: ありがとうございます、強盗様。サツキさん、あなたの対応はひどいよ!。あなたは対応マニュアルを読んでいないの?。「強盗が銀行に来た際には警察を呼ぶための非常ボタンを押す。そうして、ご利用者様の安全を確保する。強盗が言う通りに行動する場合もある。」と書いて在るよ。
Satsuki: でも、わたし、強盗さんの言う通りにすることはできません!。それは間違っています。
Bank Manager: そうすることが、我々のお客様たちを安全にするならば、私たちはそうしないといけません。たとえもし、あなたが一人の強盗を柔道技で確保しても、他の強盗についてはどう?。あなたは二人の人間を同時に止めることはできないわ。
Satsuki: 支店長の見た通り、一本背負いをきめるのにさほど時間はかかりません。私は速やかに他の強盗さんにも同じことをして、そのあと彼らの手を縛り上げることもでき…。
Bank Manager: サツキさん!。
Satsuki: ごめんなさい。
Bank Manager: 私は君がオリンピックの銅メダリストだと言うことは存じています。しかし今現在あなたは、この銀行の行員です。あなたはこの銀行の規則に従うことになります。
Satsuki: はい、支店長。
Bank Manager: それならいいわ。さて、冒頭から始めましょう。それでは俳優さん、もう一度始めてください。みんな、配置について。さて、始めましょう!。
Satsuki: いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件で?。
Robber 1: このバッグに金を全て入れるんだ!。
Satsuki: なんです?。
Robber 1: 早く!。
Satsuki: あああ…。これは銀行強盗ですか?。
Robber 2: 黙れ。そうすればお前に我々が危害を加えることはないだろう。金を、このバッグに、入れろ!。
Satsuki: わたし、できません。
Robber 1: なんだと?。
Satsuki: わたし、マニュアルは理解していますが、それに従うことはできません!。それは間違っています!。
Bank Manager: だめよ、サツキさん、投げたらだめ…。
Robber 2: あーっ!。またやらないで!。