エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「Siren」(2021 年 2 月 放送)

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 みなさんの多くは「サイレン」という言葉を知っている事と思います。その言葉についてのギリシア神話があります。これが、その物語です。

 

 オデュッセウスと呼ばれるギリシアの有名な勇者はトロイ戦争で戦いました。しかし、彼は幾柱かの神々を大変に怒らせました。神々は、彼はギリシアに帰還する前に10年間の間、海を旅してこなければならないと言いました。

 彼の冒険の一つの期間に、彼は強大な力を持つ魔女に出会いました。彼女は彼が彼女の島を去る際に、彼に対して助言を与えました。

 

「次の場所に貴方が行くところ、そこで貴方はセイレーン達に逢うでしょう。注意してください。」

 

 オデュッセウスは訊ねました。「セイレーン達とは、どのような者達でしょうか?。」

 

「彼女らは危険な、美しい声を持つ海のニンフです。」

 

 ニンフとは、自然の精霊です。魔女は続けていいました。

 

「セイレーン達は半分は人間で半分は鳥です。もし貴方が彼女らの歌を聴いたなら、貴方は彼らの元へ行きたくなってしまう。多くの船が彼女らの島の近くで岩に乗り上げて壊れ、また、多くの船員達がセイレーンの歌を聴いて亡くなっています。」

 

 オデュッセウスはどうしたら良いのか分かりませんでしたが、魔女は彼に幾つかの助言を与えました。

 

「貴方は貴方の船の船員達の耳を、蝋で埋めないとなりません。そうすれば彼らはセイレーン達の声を聴くことが出来ません。もし貴方は声を聴きたいのであれば、船員達は貴方を貴方の船の帆柱にきつく結び閉めなければなりません、貴方がセイレーン達の元へ行くことが無いようにです。船員達は貴方がセイレーン達の島を通り過ぎるまで、貴方をほどく事はしてはいけません。お分かりいただけましたか?。」

 

 オデュッセウスは魔女にお礼を言い、去りました。

 セイレーン達の島の近くへ船がたどり着く前に、オデュッセウスは彼の船員達の耳の中に蝋を詰めました。そして、船員達はオデュッセウスを帆柱に縛りました。

 

 船が島の近くに到着しました。海は穏やかで美しいものでした。その時、オデュッセウスは音楽を聴きました。それはとても美しい音楽でした。彼は縄から抜け出す為に彼の腕と脚を動かしもがきました。

 

「私を行かせてくれ!。彼女達の元へ行きたい!。」

 

 しかし船員達は彼の言う事は聞こえませんでした。彼らの耳の中には蝋が詰めてあります。オデュッセウスは大きな声で叫び、さらにもがきました。

 

「お願いだ、彼女達の元へ行かせてくれ!。」

 

 船員達は彼らの長が縄を抜け出そうと試みている事を発見しました。そうして船員達はオデュッセウスをよりさらにきつく締めました。或る船員は言いました。

 

「これはセイレーン達の魔力です!。思い出してください、貴方は我々に言いました、貴方は縛られていないとならない、と。我々は貴方の命令に従っています。」

 

 船員達は船を正しい方向へ進め続けました。

 果たして、オデュッセウスは音楽を聴く事は有りませんでした。彼らは今では、セイレーン達から遠くに在りました。オデュッセウスは船員達に我々は安全だと告げる為に合図を送りました。

 

「我々はやったぞ!。我々は今や安全だ!。」

 

 船員達は喜び、オデュッセウスを帆柱から解きました。

 

 --In the modern world today, we use the word "siren" to describe a warning sound. Now you know the story behind it.

(今日の現代世界において、我々は”サイレン”という言葉を、警告音を表現するものとして用いる。今や、あなたはその背後にある物語を知る。)

 

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