エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳

NHKのラジオ番組 enjoy simple english「エンジョイシンプルイングリッシュ」を和訳しています。

「The Creeping Man Part Two」(2022 年 8 月)

 

 我々は深夜、プレスベリー教授の家の前の茂みの中で待っていた。ホームズは言った。

「ワトソン、教授が九日毎に彼の最悪な状態になるという事を僕は分かっている。私の推理は、教授は九日毎に強い薬を飲んでいるというものだ。そして彼がそれを飲んだ日にそれは彼に最悪な被害を与える。彼はおそらくこの薬をプラハで入手した。もし私が正しければ、彼は今夜再びそれを服用する。」

 教授の家の扉がゆっくりと開いた。腕を揺らしながら立つ教授、左右に振られる彼の頭、を我々は見た。

 その時、彼は彼の手と足を用いて移動し始めた。彼は蔦に覆われた彼の家の壁を登り上がった。彼は枝から枝へと跳び、そして彼はそれを楽しんでいるように見えた。犬のロイが大声で吠えていた。教授は降りてロイの目の前に移動したが、ロイは首輪と鎖のために彼に近づくことができなかった。教授はロイを怒らすためにさまざまな事をした。それは奇妙な光景だった。激怒する犬の面前で、偉大な人物が蛙のように地面に屈んでいた。

 

 その時、それは起きた!。ロイの首輪が壊れ、ロイが教授の喉に飛びかかった。ロイがベネット氏の声を聞いた時、ロイは落ち着いた。我々は教授を彼の部屋まで連れて行き、彼の手当てをした。ホームズがその時に言った。

「教授の謎の箱の中に何があるか、見てみよう。」

 透明な液体で満たされた瓶、注射器、そして何者かに書かれた幾らかの手紙、がそこに在った。ホームズは一通の手紙を読んだ。

「貴方にはこの治療を受ける特別な理由があるとはいえ、幾らかの危険が存在するだろうと私は思います。申し上げた通り、私は人類に非常に近縁な大猿由来の血液を用いました。その猿は這って歩き、木に登りますが。誰もこの治療のことを知ることの無いように、確約をお願い致します。H.ローウエィンスタイン。」

「ローウェインスタイン!。私は彼についての新聞記事を読んだ事を覚えている。彼は人を若返りさせる不思議な薬品を創った科学者だ。」

 ベネット氏がその時言った。

「なるほど。教授に何が起こったのか、今我々は理解した。」

「ええ、我々はどうして彼がそれを行ったかも理解しました。彼はとても若い女性と恋に落ちた。そして彼も若くなりたかったのです。」ホームズはその薬瓶を暫く見て、言った。

「ロイはあなた方よりも早く、教授のその変化に気づいていました。彼はおそらく変化を嗅いでいたのでしょう。そしてロイは教授ではなく、その猿を攻撃していたのです。そしてエディスの部屋に登っていたのは教授の中に居たその猿でしょう。自然より高みに辿り着こうとすると、その下に落ちる可能性が高い。ベネットさん、これ以上私に言えることはありません。さて、ワトソン、我々はこの事件を解決したと思う。ロンドン行きの早朝列車に乗ろう。我々にはお茶を一杯飲む時間があるだろうと思う。」

 

プライバシーポリシー お問い合わせ